第87話 戦場で響き渡る……
スマホの扱いは難しいのです。
作者も三ヵ月ほど前に新しくスマホを買い替えたのですが、まだまだ何が何やら……
本日はもう一本健の日常を投稿します
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本文
朔別働隊
「そろそろアッカドの首都ファルージャと言う場所じゃな?」
「あの川向こうに成りますね、確かに健様の仰有られる通り肥沃な土地です。川に挟まれる形に成っていて様々な産業が活性化するでしょう」
「アンナ、お主は元奴隷と言う身分とは思えぬ程物知りじゃな」
「その身分のおかげで様々な体験をさせて頂きましたから」
「それで再度降伏の使者は出したか?」
「今向かっております、どうせ返事は同じでしょうが」
「戻りました!」
「マルティアか、部隊は?」
「上皇の命で何時でも出せます、ルチア達が何やら、神代魔法の練習をしていたらしく楽しみです」
「それは楽しみじゃ、レールガンの方は?」
「やはり威力が最大値に成っていた様で、出力を落としてあります、私も臓物は見たく有りませんので」
「上皇様にご報告!」
「申せ!」
「使者が戻りました!アッカド王徹底交戦の決意変わらず!」
「解った、ではセフィリア大隊は一万を率いて北門を攻めよ!セレスティア大隊は2万を率いて正門を、レールガンで門を破壊せよ!」
「御意!」
「セフィリア大隊、出陣する!ついて参れ!」
「セレスティア大隊も出るぞ、魔法特化隊はレールガンを持って城門破壊、その後突撃する」
「出陣!」
大隊が出撃した、土煙を上げて猛然と目前の街へ向けて飛び出して行く。
この頃の都市はどの国でもそうだが城塞都市だ、恐らく城単体で在ったのは日本位だろう。
「城門が開いたら我らも突撃じゃ!馬引けー」
「馬引けーーーーー!上皇の出陣だ!」
小一時間程して報告が来る
「上皇にご報告!セレスティア大隊、城門破壊に成功、内部へ突撃を開始!」
「出陣じゃ!ラフィーネ、リーア、ついて参れ」
「は!」
そして二万の軍勢を率いて城門を突破する朔、ラフィーネとリーアへ神道魔法をかけて、まるで三人の馬上舞いの様に美しくも恐ろしい舞いが繰り広げられていた。
ラフィーネはおもいだしていた、神道魔法で補助されて戦った事は何度も合った、ラフィーリアでの記憶でルチーナの神道魔法を受けて戦ったのだ。
ルチーナの神道魔法は暖かさの中に鋭い牙の様な感覚が合った、だが朔上皇のそれは明らかに異質、圧倒的強者による粉砕、そう言う感覚がある。
『天照大神とスサノオとの違いなのかしら……』
所代わって久美隊
「もうすぐ帝や閣下が合流してこちらが本隊になるわ!セーラ、隊を正門突破する隊と裏門に廻る隊に別けておいて!」
「久美大勝に報告!敵の大軍がこちらに向かっているとの事!」
「何ですって‼数は?」
「およそ7万!アトランティスの軍旗を上げて要るようです!」
「嘘⁉」
「陣形を!」
「鶴翼之陣形で!別働隊を五千組織して、アッシリアに背後から突かれない様に!最悪レールガンを使います!攻め寄せる敵の前に着弾させるように」
「陣立急げ!鶴翼陣だ!」
そして敵軍が襲いかかる
「レールガン発射用意、目標は敵軍浸入路上!」
「は~い」
ヒュイーン、バーン!
吹っ飛ぶ敵前衛軍、100人位が纏めて木葉の様に散っている
「次弾充填!」
「は~い」
ヒュイーン、バーン‼
「あ!すみませーん、敵のど真ん中に行っちゃいました~」
ルチーナタイプの幼いジャーリアが盛大にミスる
「なにやってるのよ~!いっぱい練習したでしょ~!」
パトリシアタイプの幼いジャーリアに怒られる
「でも手が痛かったんだもーん」
「隊長ー!敵のど真ん中に大穴が開きました!左右に大きく別れて来ます‼」
「な!」
このジャーリアの盛大なミスがこの後最大の好奇となる。
鶴翼陣は強固な為左右どちらかの一点突破がセオリーだ、所がど真ん中にレールガンを撃ち込まれビビりまくって左右に割れた軍に鶴翼之囲は崩せない、そして偶然にも指揮官がスプラッタした事により、体制を立て直す事が出来なくなっていたのだ。恐らく盛大に何百人かの兵は肉片を撒き散らして吹っ飛んだんだろうが…………
「報告!敵軍左右に別れて何れも両翼に突撃してきました!」
「えー?何でよ?」
「子細不明、突然別れた様です‼」
「報告!ジャーリアのレールガンが敵のど真ん中に着弾、その後敵が威力に驚き分離したようです!」
「全く……でも好奇ね!中央の備えを薄く、左右に降って!一気に潰すわよ、本隊も出陣します!温存している部隊で機動力のあるワルキューレ隊を敵の背後から突かせて」
セーラが号令をかける
「突撃陣形を取れ!久美大将が出られるぞー!」
「敵は右翼と左翼に部隊を別けて突撃してきた!狂ってるわ!」
一同が大笑いする
「こちらに花を持たせてくれるらしいので遠慮なく行かせて貰う。セーラは一万を率いて右翼を、私は左翼を攻めるわ!出るわよ」
久美達の猛攻が始まった、戦闘は奇跡的な均衡状態を保っていた。
数で不利な筈のラ.ムー軍は敵のミスを上手く利用していたのだ。
念話でアトランティス軍襲来の知らせを聞いていた俺達は急いでいた。
だが浩二の策を使う為にも移動中の打合せを綿密にしてある。
「始まってるな、少し出遅れちまった、だがこの機を逃すわけには行かない、打合せ通りやるぞ!」
「解りました閣下、ですがこの魔道具は必要なのでしょうか?」
「奴等アトランティス人にはジャーリア達から聞いた話では、ラ.ムーには考えられないほどマイ○ルジャクソンへの苦い記憶が刻み込まれているって事だ、その手は充分に使える」
「そうですね!そもそもマイ○ル様を最強の天空人といい広めたのはアトランティス何ですから」
「シンラ、お前はここで俺の合図を待て、もうミスるんじゃねーぞ」
「は!大丈夫です、閣下」
「俺は拡声器を仕掛けながら崖に登る、陛下達は曲が終わったら打合せ通りに」
「解りました」
俺は崖上に立った
『レディースアーンドジェントルマーン‼』
大音量の拡声器から響く俺の声
「え?健兄さん?」
戦闘が一瞬止まる、それほどの巨大な音量だった。
拡声器はマイ○ルから渡された物を大音響高音質スピーカーに改造した2つの他に、更に2つ改造した物を追加、サラウンドにしてある。
スピーカーはアコースティックファイバーコーンを使用、しかも長距離魔道Bluetoothにも対応させた本格使用の完全ワイヤレスタイプである。
そしてマイケルの曲は重低音域も必要な為、今回は4機の10000wサブウーファーも用意してある、戦場に響き渡る重低音、素晴らしい‼
電力を半端なく使う為トランスの役目を今回ルチルに頼んである、曲の間はナーナが魔力タンクをやる予定だ。
俺達が喋るマイクもプロ仕様のアンプ付きコンデンサーマイクを使った拘りの一品である。
『俺が誰だか解るか?そうだ、俺こそこの時代に降臨された天照大神の末裔で、ラ.ムーの現帝一の下部にして、戦いの神である!マイ○ルジャクソンだ!俺が来たからにはアトランティスの諸君、皆殺しだ!』
「なんだって⁉マイ○ルジャクソン、本当なら最強の天空人じゃないか‼」
「それに何処からあんな大きな声を!」
「映像記憶動画魔道具……また下らない事を……兄さん」
『諸君、冥土の土産だ!俺の華麗なダンスを見ながらあの世へ旅立て!シンラ、ミュージックスタート!』
『は!閣下』
そして大音量拡声機から響く
『アーーーン、イク、イク、イクーー!』
『ビシッ!ビシッ!おっぱいか?ん?おっぱいか?ビシッ!』
『そこ!そこ!イクーー!ビシッ!』
SMの動画音…………
10000wサブウーファー4機から響き渡る重低音の鞭の音に、アコースティックファイバーコーンから滑らかなサウンドで聞こえるAV女優とエロ男優の声……
『テメー!おいシンラ‼何回間違えれば気が済むんだこの野郎!』
『すみません閣下!直ぐやり直します、しかし三番目のやつにしたのですが』
『上から3番目のフォルダーの一番上のやつだって言ったろ!』
『は!直ぐに』
『ビシッ!ビシッ!尻か?ん?尻か?よ~しご褒美だ!ビイィィィィィン』
『アァァァァイク、イク、イクイクーー!』
『早く切れバカ野郎!』
声が拡声器を切らないので丸聞こえだ……
そしてアトランティスの兵が
「ねえ?あの人達って貴女の仲間なの?」
「………………し、知らないわね、通りすがりの助っ人でしょ?」
他人の振りをされた健達……
『テメーら気にしねーで戦闘してろ!俺は再登場するから待ってやがれ!』
「馬鹿過ぎるわね……」
再開される戦闘だが…………
皆完全にしらけきっていた
『閣下!大変です、画面が真っ黒になってしまいました!』
『チンタラしてるからだ!右横のボタンをもう一回押せ!』
『駄目です閣下!認証エラーと出てしまいます!』
『よ~しこっちも攻めてやろう!ブウゥゥゥゥゥゥン!ビシッ!ビシッ!』
『ビシッ!イクイクーーーー!ビシッ!』
『あーもう俺が自分でやる!そこで待ってろ』
久美は思った……
『最初から自分でやりなさいよみっともない……恥ずかしくて仲間とか言えないじゃない馬鹿!』
『このフォルダーだ馬鹿野郎!……ボカ!』
シンラが頭をどつかれた音が重低音で響く、ある意味神の雷の様にも聞こえた……
『いて!申し訳ありません閣下!』
そして再び
『あー、テストテスト、レディースアーンドジェントルマーン』
完全に無視されて誰も戦闘を止めない…………
『テメーらシカトこいてんじゃねー!』
弾けろ!
セフィラが出現する、そしてパスがビナーへと通る
『パールフォルム、ビナー!』
大地がグラグラと地震の様に揺れる、土があちらこちら盛り上がる
「なんだこれは!」
「まさか!本当にマイ○ルジャクソンなのか⁉」
「こんな!殺されるわ‼化け物よ」
突然の大地を揺らすフォルムに焦り出す敵、陛下は曲が終わったら神の如く登場する予定だが……
『絶対に出ません……あんな声を大きな音で流されて出られるわけがありません……』
スサノオの乱暴狼藉に天照は岩戸に隠れたが、健の恥ずかしさにナンナは森の奧に隠れてしまった……
誰が岩と開きをするのだろう……
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