第70話 ボッシュート

現代のとあるお寺


「ねえねえ、阿修羅像の三面六臂ってこんな顔してたっけ?」


「うん?……………………今更なに言ってんだよ!この顔は幸福、冷酷、怒りを表す顔で、一本目の手には刈り取った魂を入れる籠、二本目の手は魂を刈り取る火の槍、三本目の手は魂を探すための手なんだよ!」


阿修羅三面六臂の三本目の手は、勿論言い伝え通りではなく、女将を探す為にワキャワキャ動かす手である事は言うまでもない。

そして三面の方は幸福、冷酷、怒りではなく、エロ、ビビり、腫れ上がりの三面である。


そして正確には阿修羅三面六臂像ではなく、黒い三○星像である。


ーーーーーーーーーーー


話は過去に戻る


俺達帝一行は高千穂の国、現在の恐らく佐賀県の外れ、熊本寄りに来ていた。


「ここで一泊だな、健様!それでいいか?」


「ああ、マルティア、陛下に余り無理はさせたくないしな!」



「健様、私はお人形ではありません!皆と同じ人なのです!特別扱いしないでください!」


たこの様に口を尖らせる陛下……マジ女神……



「ああ、すまない、でも陛下、俺達の前では良いけど、他の奴らの前では悪いけど特別扱いに我満してもらわなきゃ困るぜ?ナーナもな!」


「何故ですか?お姉さまならなんとなく解りますが私まで」


「過去日本の兵は強かった、今は軟弱だ、日本が、天皇が奴らの国に負けて人間宣言させられたからだ!」


「天皇は神だったと言う事ですか?」


「その通りだ陛下!実際そうじゃないと思う、多分天照もスサノオもツクヨミも実は天空人だろう、恐らくはいつかの時代から俺の様に転移してきた人だろう。だがな?天皇が神である事が日本には必要なんだ、2000年もの間日本は天皇が神である事で俺達の国は世界最古の国として存続してきた、この世界の人の寿命からかんがえれば二万年だな!ラ.ムーの事を考えればもっと長い間になる」


「朔上皇にも母上にも似たような事を言われました」


「だからこそ日本と言う国は強かったんだ、だから陛下は神でなきゃいけないんだよ!ラ.ムーを末長く発展させる為に、そしてナーナはその陛下と双子なんだ、つまりナーナも神でなきゃいけないんだ、親王でありながら雛壇に座らされてる意味が恐らくそれなんだろうな」



「成る程、考えた事も有りませんでしたが、母上にお姉さまと同じ位置に座る様に言われたからなのですが……そう言う事なんですね……」



「辛い役回りなんだけどな、陛下……でもそれが国の行く末の為なんだよ、かつてのルチル達もそうだったんだろ?」


「私の時代はもっと厳格でした、人前で笑う事すら許されませんでしたから……マイ○ル様の前でだけでした、私が私でいられるのは……」


「全ての帝がそうやって耐えて来たのですね……一度決めた帝としての道、全う致します」


「俺達の前ではナンナでいていいさ!」


「はい!健様」



街に入る前に俺は錦の御幡を掲げさせた、驚く事に住民達は陛下の街入りを諸でを挙げて喜んだ



帝だー!帝がこの国に帰られたぞー!

錦の御幡だー!

帝よー!ラ.ムーが再びこの国に恩恵を下さるわー

帝!帝!


「やっぱり日本ね!」


「ああ!久美、ここは日本だ……国は奪えても大和魂だけは奪えない、大和魂は天皇と共に有るんだ」


そして宿に入り、そこに領主がやって来た


「帝、この度は我がグスタ領にお寄り頂き誠に執着に御座います。私アモングスタ辺境伯に御座います以降お見知りおきを」


「グスタ博、私はワルキューレ隊大将で、こちらの太政大臣松田健様の妻でもあるマルティアだ!

この度帝は遠き祖先のご降臨された地へ、ムー大陸統一の意をお伝えに行く途中の宿泊地としてここを選ばれた。

かつて帝のご先祖様が降臨された地を不届き者が閉ざした為に、心を煩われていた帝の御前に最強の天空人様である我が夫が降臨された結え、帝は対にムー統一をご決意されたのだ!

その歴史的偉業に立ち会える事、誇りに思うが宜しかろう」



「ははー!正に僥倖、我が一族の語草とさせて頂きます!ご不便などございましたらなんなりとこのアモンめにお申し付けください」



「大義でした、アモン殿、下がって宜しかろう」



「はー!」



「脅すなー、マルティア」


「一度は裏切ったやからの末裔です、この位が調度よい」


俺達は朝早くに立ち、現代の熊本辺りにさしかかった


「ここからは山道に入ります、隊列を組んだ方が良いでしょう‼」



「シンラ、この辺りも解ってるのか?」


「ラ.ムー近郊は全て伝承に残っていますから」


「編隊整列、陣形を矢陣に!」


久美の号令で即座に陣形が組まれる


「シンラ、特務遊撃隊と露払いを頼む!先頭の魔物は隊に近付けるな!」



「は!遊撃隊は我に続け」


先頭の方で遊撃隊の戦闘音が聞こえる、派手にやってるようだ、そして俺達は天孫降臨の地へ着いた


「ここが?天孫降臨の地ですか?帝」


「そのようですね…………」


「ねえ健兄さん……これって……」


「ああ……間違いない…………ダンジョンだな……」


そこには古びたこんな看板がかかってた…………日本語で


これより天孫降臨の地へ

ダンジョン入り口、危険

関係者以外立ち入り禁止


「相変わらず舐めてるな……俺だけど…………」



「関係者以外立ち入り禁止とありますが、皆入れるのでしょうか?」



「ああ?こんなの無視だ無視!陛下、行くぞ」


「入れませんね!」


「なに?アンナ、態とやってるんじゃねーよな?」


「違います!本当に入れないんです!」


そして誰が入れるのか入れないのかを全員で確認する事にした。

結果、入れるのは俺、久美、陛下、ナーナ、ジャーリアだけで、ジャーリアは全員入れるが店員制で3人入ると後は弾かれると言うのが解った。


「志方ない、ジャーリアは当初メンバーで行こう、ラフィーネ、ルチル、リーア、残留メンバーはマルティアの指揮で、状況によっては時間制で3部隊程度を残して下山等も視野に入れてくれ!」


「はい!お気をつけて!」



「よし、行くぞ!」


俺達は早速ダンジョン攻略にのりだした


「先頭は俺が行く、久美はシンガリを任せる。ラフィーネとリーアは陛下とナーナ、ルチルを守る様に配置してくれ」


「はい!」


「魔法は陛下とナーナが頼りだ、頼むぞ!」


「解りました、おまかせ下さい」


俺は先頭で松明を持って歩く、ライトの魔法があるがそれとは別に有毒ガスの関知等に役立つ、基本だ!


そして「魔力です!前方から来ます!」



「久美!フォルムは使うなよ、強力過ぎる、洞窟が崩れるからな」


「解った!」



魔物が3匹、何れもが見たことがないタイプ……いや……あれは……ゴブリンだ……


「舐めやがって!」



「ちょ!コイツ強いわよ、なんでゴブリンがこんなに強いのよ!」


なんとゴブリンが久美やラフィーネと互角にやりあっている

「化血神刀を使います!」


「まて!俺が仕留める」


弾けろ!

セフィラが出現する、パスが繋がりイエソドに集束


「シルバーフォルム、イエソド!」


空間に歪みが現れゴブリンが呑込まれる



「な!……何ですか?今のは………………」


「新たな力を手に入れたって言ったろ?あれがその一つだよ陛下」


「ちょっと化け物じみて来たわね、健兄さん……」


「お前も真の意味でフォルムを理解すれば使えるさ、自ら導き出さないと駄目みたいだけどな」


その後ゴブリン数匹と戦闘をして、大きなホールに出た、俺達の目の前に現れたそれは


「舐めてんのか!これは!ぶっ壊す‼」


ジャジャーン!効果音が鳴る

そして、どう考えても志○ケンの変なオジサンにしか見えない小人、身長120センチ位のキモイ奴が


レディースアーンドジェントルマ~ン!


俺は思いきり殴り着ける

「死ね!」


ブブー!審判への暴行はイエローカードで~す!


俺は何処からともなく現れた×シールを口に張られ、腕を縛られる


『なんだこれ?カテー!外れねー!』


そこはTVの世界不○議発見のセットの中だった、そして


さっきは~思わず邪魔が入りましたが~皆さんには、これからクイズをやってもらいま~す!


舐めた喋り方だ……変なオジサン……外人の下手な日本語のような……


レディースの皆さんには!ここであれに着替えて頂きま~す!


「ふざけないでよ!何であんな物に着替えなきゃいけないのよ!」


「恥ずかしいです、無理です」


それは超マイクロビキニであった、隠れる部分は本当に大切な部分ごく僅かな感じだ……ここだけは誉めてやろう


ノンノンノンノン!審判の言う事は絶対で~す!


久美は拘束され変なオジサンに無理矢理脱がされる、変なオジサンは

ハア……ハア……ハア……ハア

と激しい息使いで目を血走らせ、涎を垂らしながら久美の服を脱がせていた


「ちょっと止めてよ!健兄さん助けてー!」


俺は蹴りを入れ、ラフィーネも応戦するが、俺は足まで拘束され、ラフィーネも拘束、なんとM字開脚で拘束された


「うぉ!ラフィーネ、たまんねーぜ!」


「出来ればあまり見ないで頂きたいのですが……」



「待って下さい、私達があれに着替えれば皆の拘束を解いて下さいますか?」



オーケイガール!審判の~言う通りにやれば~!拘束されませ~ん!


「致し方御座いません、あれに着替えましょう……」


陛下が観念したようで諦めてしまった

そして女達が更衣室で着替え出した、俺は何故か口のシールだけ剥がされた


「おい、変なオジサン!俺だけ何で拘束解かれないんだよ!」


ユーは単純バカなのでー、解けば直ぐに殴りかかってきまーす

フォルムもつかえませ~ん!


確かに使えなかった、やはり考えたくなかったが……この趣向は間違いなく…………俺だ……


そして女性達が出てくる

凄まじい破壊力だ、何故かマイクロビキニにベージュのパンスト、確実に俺が興奮する様に出来てる


すばらしーで~す!


変なオジサンは目を血走らせながらガン見している


「とても恥ずかしいです、あまり見ないで下さい」


「お姉さま、隠れているところが……」


「上は平気なのですが下がこれでは……」


「ラフィーネ、上も色々駄目でしょ……」


ルチルは無言で顔が真赤だ……乳だしを着てても流石に下半身があれでは恥ずかしいのだろう……


TバックにTフロント凄まじい破壊力だ……


それでは~皆さんには~、これからクイズをやって貰いま~す!

全員そこに座ってクダサーイ!


「逆らっても無駄のようです、一先ず審判さんの言う通りに致しましょう、健様も良いですね?」


「ち!しかたねー」


ではー、ルールの説明で~す!

皆さんの机の前にあるボタンを押すと~そこの電気が光りまーす、こちらがだす質問にー!

答えられるのはー!その人だけで~す!

もし間違えるとー!こうなりま~す!


そして俺が何故か……効果音付きで

ボッシュートで~す!


テレッテレッ、ボヨヨヨーン♪


と下に落ちて行った……そこでは


スパーンスパパパパパンスパーン!


俺は爆竹の嵐に巻き込まれた

「テメー!もうぶっ殺す!マジでぶっ殺す!俺を上げろこのやろう!」


ぶっ殺すと言われて~上げるバカはいませ~ん!


『ち!しかたねー、とりあえずこの場はホラを』


ホラをふいても~!無駄で~す!



「んな⁉」

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