第62話 健二誕生
今松田家では重要な会議が開かれていた
「すまんなみんな……今日集まって貰ったのは他でもない……皆も聞いていると思うが、朔に俺の子供が出来た」
「おめでとうございます」
全員で一声に祝福された
「そこでだ、俺はハサン公爵からこの世界の出生状況について聞いた事がある、子供の生まれるのは一人の女性に付10年サイクル、サイクルと言うのは一周と言う意味だ、詰り10年ごとと言う訳だ」
「それは私も存じております、ですので朔姫に子が出来たのはなんたる神の恵かと」
「ナンナ!偶然等と言う言葉は俺の辞書には無い!全ては必然!原因が有るからこそ結果が生じるのだ!そうやって俺はアスラ神軍の宝貝を打ち破って来たのだ」
「そ……それを言われると返す言葉が……」
『ざまあ見ろ久美、ここは俺の勝利だぜ』
「では一体どのような原因が?」
「説明しようナーナ!、レイラ!入ってこい」
「は~い」
「その服は……しかもカップレス……」
「そうだ、皆も知っている魔法特化隊の制服のオリジナルの変型バージョン!名付けて、ピンク事務服マークⅡだ!」
「これと妊娠に何の繋がりが?」
「ではセーラ、それは朔本人から説明して貰おう、では朔、頼む」
「う……うむ、これはあくまでも推測じゃぞ?」
そして朔は考えられる全てを説明する
「つまりだ、俺が正気を失う程の衝撃で子作りをすれば‼お前達の出産も早まると言う事なのだー!」
カーーー‼
健は握り拳を上に高々と掲げ、生涯に悔い無しポーズを取る
「ちょっとまったー!」
「何かね?久美君」
俺は余裕のポーズで久美を見る
「それはあくまでも推論でしょ?必ずそうだとは限らないわ!」
「あーそうだ、だが!久美、あの朔のお腹を見るがいい!」
カーーー!
今度は勢いよく朔のお腹を指差す
「うっ!」
「お前はあれを見て何も感じないとでも言うつもりか‼」
「いや、そんなにまだ膨らんではおらぬぞ?」
「シャラーーーーーーーーップ‼」
「マルティア!お前には見えないか?」
「なっ!何がですか?」
「あの朔のお腹から生まれ出でようとしている新たなる命が⁉俺には見えるぞ‼何と素晴しい、これは神秘の光だ」
「み、見える!見えるぞ私にも!主人様‼」
「そうだろう⁉マルティア」
「はい!主人様‼」
「うぉ!動いた‼動きよった」
「何!本当か?」
「本当じゃ!何やら爆笑しているようじゃぞ⁉」
「そんな訳あるか!何を言うておる!赤子が爆笑する訳無かろう」
「本当じゃ!ほれ!お腹に耳を当てて聞いて見るがよい!」
「どれ!……何も聞こえないではないか!」
「違うぞ桜!それは愛が足りないからだ!愛があれば例え新生児の声とて聞こえるのだ!」
『プッ、』
「うぉ!本当じゃ!本当に吹き出しおったぞ!」
「嘘でしょう?胎児が吹き出す訳無いじゃない、まだ3か月でしょ?」
「本当じゃ!今確かに聞こえたのじゃ」
「違うぞ久美、それはお前の子供に対する愛が足りないからだ!」
「そうだぞ久美、私には見えたぞ!神秘のオーラが!」
『プッ、プッ、』
「ほんに今日はよう動くのー」
「ちょっと健兄さん!マルティア、私だって子供に対する愛はあるんだからね!」
「解った久美、皆まで言うな‼」
「それでは全員早く子供が欲しい!その意見は一致と見ていいな?」
「私達ジャーリアは自分の分身しか生めませんが、それでも健様の子は欲しいです」
「そうだろう、そうだろう」
「レイラも欲しいです!」
「ならば!」
カーーー!
天高く拳を突き出し
『言うな』
「不本意ながらも致し方ない!」
『頼む』
「俺とお前達の愛の血漿を育む為に!」
『止めろー!』
「お前達全員このピンクの事務服、激ミニスカヴァージョンカップレスマークⅡの自宅着用を松田家の決まりとする!」
カーーー!
『ブハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼』
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉなんじゃ‼大爆笑しおったぞ⁉」
『ヤベーーーーーーーー!』
「いくらなんでもそれは無いでしょ!?」
「そうです朔姫、まだお腹の赤子が大爆笑などするはずはありません!」
「本当じゃて……」
「うんうん、その子も早く兄弟が欲しいと言ってるんだよ、俺も頑張らないとな」
上空を見上げながら勝ち誇る健
『腹イテーーー!動けねーんだよ‼頼むぜ!腹押さえらんねーんだよ!』
「なんかシックリ来ないのよねー‼」
「ですが久美、これ程まで早く子供が出来たのは事実なのです試してみる価値は有ります」
「確かにそりゃ私だって子供は欲しいわよ、でもなんか出来すぎてるって言うか……」
「久美!大丈夫だ!お前も事務服を着れば直ぐに子供が出来る!」
「う~んもうー!」
そして数週間後事務服が出来上がって来た
「ちょっ!なっ!何よこれ~‼スカートなんか無いのと一緒じゃなーい」
「良いから早く着るんだ久美!」
「ちょ!健兄さん!?」
「お前達も早く!」
「うむ、妾の時と同じ顔つきじゃの!」
『ウプップ』
「おうおう今日もよく動いておるの!」
そして全員が着用終了したとき
久しぶりに森○きの声が響く
艦長‼
波動エネルギーが暴走を始めました
「ちょっと、兄さん?着たけど?解る?」
うむ、わかっておる
波動砲発射用意
古代!今日は破くなよ
ラジャー
波動エネルギー充填120%
ミュンミュンミュンミュン
「ちょ!これヤバイ、みんな脱いで‼」
波動エネルギー充填200%
対光線対ショック防御
ミュンミュンミュンミュンミュミュミュミュ
「ちょっと!ちょっと!兄さん、まった!私は」
波動砲発射ーーーーーーーー!
キュキョトロロロロ
シュボーーーーーーーーーーーーー!
「まった、まったーーーーーーーー!」
コスモタイガー全機発射ーーーーーーーー!
「あぁぁぁぁぁ!」
艦長‼
発射ーーーーーーーー!
艦長‼
発射ーーーーーーーー!
艦長‼
発射ーーーーーーーー!
艦長‼
発射ーーーーーーーー!
「あぁぁぁ………………」
艦長‼
発射ーーーーーーー!
艦長‼
発射ーーーーーーー!
そして
デケデン、テッテテレテレ♪デケデン、テッテテレテレ♪デケデン、テッテテレテレテレテレチャーンチャーンチャーンチャーン♪
「トラン○ム!」
アーアアー♪アーアアー♪
「…………………………」
標的変更!
「健様がピンクになって襲って来ます」
「キャー!健様!落ち着いて下さい!」
「帝が捕まった!何だあのピンクの体から出るオーラは!」
「あれは健様のG○粒子ですね!マイ○ル様の時はよく放出されてました、覚醒されましたね」
「ラフィーネ!お前よくそんなに落ち着いて……うわ!残像が出てる‼」
「マルティア様!来ましたよ?」
ヒュイーーーーーーン!
健の太○炉からG○粒子が放出され残像が生まれている
「うわ!きゃーーーーー!主人様あーーーー!」
その後標的を何度も変更しながら俺はキャノンからも大量の白いG○粒子を発射し続けた、対象は完全に沈黙、5時間に渡る戦闘であった。
朔はさっさと寝てしまい俺は様子を見ようと立ち上がった時
「どこ行くのよ健兄さん……」
「えっ!…………」
「ねえ、本当にこれで子供が出来るんでしょうね?」
全裸の久美がムックリと立ち上り、手にはインドラがバチバチとスパークしていた
「あっいや……完全にとは…………」
「これだけの事しといて今更出来ませんじゃすまさないわよ?」
久美が布団を指差す、そこには生娘の証明書がくっきりと付けられていた
「あれ?お前結婚してたんじゃ……」
「そんな事今聞いてるんじゃないのよ?私は子供が出来るのかを聞いてるの」
久美がインドラを更に強く発生させ接近してくる
「まっまて!落ち着け久美、まずは話し合おう」
「話し合おう?何ジョーク言ってるのよ!この世界に来た時私が何歳に戻ったと思ってるの?
始める前に私が実は初めてだからって何度も言おうとしたの聞かなかったのは誰でしょうね~!?この口が言ってるのかしら?」
久美はインドラが発生している手で俺の口を無理矢理開く
「まルウララララララララララララレレレレレレルルルルルルリリリリリリリリリ」
まてくみ……と言ってる模様
「まあいいわ、3か月様子を見てあげる、私も健兄さんの子供は欲しいし、その代わりこれだけの事したんだからね!出来なかったじゃ済まないわよ?ナーナだってマルティアだってセーラやレイラだって初めてでこれなんだから、キッチリ責任とらないと、今度はここ焼くわよ‼」
「フォォォォォォォ!」
俺はマイサンに弱電流を流された
そして数ヶ月が過ぎ俺は必死でマイサンを振るったが、後の子供は出来なかった、そして俺のキャノンは粗びきフランクにされた…………
更に数ヶ月
俺は天楼閣の廊下で熊と化していた。
「主人殿がそんな所でうろうろしてても子はうまれぬぞ?」
「いや、しかしなー」
「お生まれになりました!神童です!おめでとうございます」
男の子だった、名前は決めてあったが……
本当は久美が産む子供に付けたかった名前だが、久美は俺との子はそれと関係無い名前にしてほしいと言うので俺はどうしてもこの子に付けたい名前にする。
健二だ!
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