第61話 ワルキューレ隊始動

魔法特化隊隊員募集説明会場


「以上の理由から基本的に奴隷階級の者からの募集をしております、お分かり頂けましたでしょうか?」


「よろしいですかな?」


「どうぞ!」


「私は南門前シオンおやしろのマルキオ司祭です、シエラ中佐の仰っている事は理解いたしました。ですが中佐、いくら私兵だからと言ってそれは私兵と言いながら私兵に有らずと私は思いますが?まずワルキューレ隊は帝の警護や皇族の警護も主任務として有ります。そして隊員には上皇様や親王様、多くの上級武官が在籍しておりますが如何に?」


「ですから何度も申し上げました通り、帝もナーナ親王も朔上皇、久美大将軍、マルティア大将軍と言った皆様は総帥とご結婚されました。そして元近衛師団第三小隊の皆様も婚姻関係となっております。だからこその私兵なのです」


「それは解っております、ですが帝も上皇もそして親王も、公務中に置いての護衛がワルキューレ隊、ここは婚姻関係は通用しない部分と考えますが如何、私が申していますのは奴隷やジャーリア族と言えど、ワルキューレ隊は全員が最低でも一代限りとはいえ従士の階級を貰います。

そして働きによっては永続的に階級を貰える、何より天空人様の子種を貰えるのです。ここまでの待遇が有るのにこれを奴隷階級の者だけと言うのは些か公平さ欠ける物ではございませんでしょうか?と言う事なのです」



「それは…………解りました。この件は一度持ち帰り議論したいと思います。2日後にお返事致しますのでお待ちください」



「良いご返事をお待ちしております」



結局こうなり、隊員は身分関係無く魔力適正で募集する事になった



そして対に結成式


結成式は天楼閣大講堂で行われた

この大講堂は収容人員8000人、ドーム形式で魔力による拡声機能も備えている本格的な講堂だった。


「しっかし、この講堂スゲーな……久美、俺はこの世界に来たときから思ってたんだけどよ……この世界のアンバランスさは何なんだ?なんでこうも発展の仕方が歪なんだろうな?まるで中国に来てるような感じだぜ……」


「一緒よ!中国は先進国が、この世界は天空人が……そう言う事よね」


「そうだな……俺はこう言うのあんまり好かねーな……発展はゆっくりと平均して行かねーと、取り残される奴等がどうしても出てくる、格差が生まれるんだよな……」


「そうね……同感よ」



「まあ折角出来た念願のワルキューレ隊だ、しんき癖ー話はこの辺で止めとくか、楽しんで行こーぜ、久美!」


「そうね、健兄さんが折角ジャーリアの肉壁を取り止めさせたんだもん、喜ぶとこよね……ねえ、健兄さん……」



「どうした?神妙な顔しておまえらしくもねー」



「ん~ん……ありがとう」


「はあ?」


「なんでもない」


「なんだってんだ?久美のやつ……」


そして陛下の激昂の言葉が始まる、陛下もこのワルキューレ隊結成には感慨深い物があるらしく、珍しく熱い演説だった。

自分も俺のワルキューレ隊で、皆の仲間だと語った時は割れんばかりの拍手が飛び交っていた。

だが、俺は舐めていた、女がこれだけ集まると恐ろしい事になると言う真実が、頭からスッポリ抜け落ちていたのだ。


「続いて、このワルキューレ隊創設者である、松田健総帥より訓示を頂きます」


キャー!総帥~!こっちよ~!

創造主様よ~

創造主様よね?

私覚えてなーい、でも可愛いわー

駄目よ~今は総帥って呼ばなきゃ

ねえねえ前も確か総帥じゃなかった?

そうそう、確か前も総帥よ!


「そこ!総帥の訓示だ!黙って聴く様に」


「は~いマルティア大将!」



『さて、徹夜で考え抜いた俺の完璧な演説をーーーーーー‼』


俺は焦った、そして感動が、美しい女達が、俺の考案したピンクの超ミニスカ事務服で乳を出し、更に乳だしポリスまでいるではないか‼

最高だぜ‼



ねえねえ総帥おっきしてない?

そうね~嬉しいわ~、私を見ておっきしたのよ~

違うわよ!私よー

でもあの反応の速さは創造主様よねー

前のほう湿ってないかしら?


「オッホン!」


ホラー起こられたじゃなーい

私じゃないわよ

黙ってなさいよ、マルティア大勝怒ってるわよ!



行くぜ!完璧な演説


「我が忠勇なるワルキューレの兵達よ!今や半数の反乱軍達が各地のジャーリアによって塵と消えた!この発起こそ、我等帝軍の正義の証である!」



ねえねえ、この演説聞いた事な~い?

あるかも~?

聞いたよ‼絶対聞いた

ド○ル中将は居ないのかしら?

居るわけないでしょ?何万年前の話よ!


「決定的打撃を受けた反乱軍にいか程の戦力が残っていようと、それは既に形骸である!」



あっ、多分次は敢えて言おう!勝であると、よ~


「敢えて言おう!勝であると」


ほら~当たったわ~

駄目よ総帥徹夜で考えたんだからー

そろそろキレだすんじゃない?

うんうんオッパイ揉みに来るね~


「……これ以上闘い続ければムー大陸人その物の存亡に関わるのだ!反乱軍の無能なる者共に思い知らせ、明日の未来の為に、我がラ.ムー国国民は立たねば成らんのである」



ここシオンだから~、ジークシオン!かな?

多分そうよね~


久美が両コメカミを押さえて下を向いている


「あーそこ、静かに!『なんだコイツら俺の考えが読めるのか?』」


「は~い総帥!」


やっぱり創造主様よね~

帰ってきたんだわ~


「…………そっそこ!私語は慎む様に」


「解りました!総帥!」



駄目よ!そろそろ来る頃よ!

おらテメーラ、徹夜で考えた人の演説ぶち壊しやがってー

て私達のおっぱい揉みに来るわよ!

来そうー

うんうん絶対来るねー


「ジーク!………………」


そして俺は四つん這いになり落ち込んでいた……


「総帥?」

ナーナが心配そうに除き混む


『俺は、マイ○ルの時もこの演説をしたのか……俺がマイ○ルの時は多分15年位前、、、て事は、俺は15年全く進歩していないと言う事か……』


おかしいわね?いつもの総帥なら

そうそう、オラー!ってここで来るわよね?

具合でも悪いのかしら?

パイオツウエーブが足りないんじゃなーい?


「ダメだこりゃ……」

久美が頭を左右に降りながら茹だれている


「だから私はジャーリア達の前で総帥の演説はよくないと言ったんです‼こうなる事は解っていました」


「そんな事言うてものーラフィーネ、本人がどうしてもやりたいと申したのじゃからからしょうがないではないか!」


「総帥どうしたんですか?ほら、おっぱいはここですよ~?」

「総帥!こっちにも有りますよー!元気出してくださいね♪」


そして……俺はキレた



「オラーー!テメーラ‼人が徹夜で考えた演説ぶち壊しやがってー!おっぱい揉ませやがれコラー!」


キャー!やっぱり創造主様よ~!

間違いないわ~!

だから起こって来るって言ったじゃなーい

キャー!

キャー!


と言う事で主に俺のせいで結成式は見事にぶち壊れた、女が多数集まると恐ろしい……



ーーーーーーーーー


数日後


「学校?私が行くの?」


「そうだ!俺がマリナを正式に養女にした、だからお前は魔法学院小学部に入学だ、お前は今日から松田マリナを名乗れ!」


「マリナのお兄ちゃんに正式になったの?」


「まあ、お父さんが正しいが、形式なんざどうでもいい、とにかくお前は俺の家族になったって事だ」


「本当に?……マリナの家族?」


「おい!泣くとこじゃねーだろ‼ここは喜ぶとこだ!」



「うん……嬉しい」


「そうか、それとシャチー、お前も一緒に学校へ行くんだぞ!」



「私も?」


「当たり前だろ?お前は俺の妻になっても、年齢ではまだ正式にはなれないんだ、お前も200才になるまでは学校だ‼」


「マリナの面倒はお前がちゃんと見るんだぞ!俺の妻ならマリナのお母さんになるんだからな」


「うん!解った、マリナ、明日から一緒に学校行こうね」


「うん」


「いいか?お前達、友達は沢山作るんだ!そして良い女を俺に紹介……オホン!友達を俺の所に連れてこいよ?友達ってのは居れば居るほど大人になってから有りがたくなるもんだ!」


「そうなの?」


「ああそうだ、友達が困ったら助けてやれ!自分が困ったら友達は必ず助けてくれる、そう言う付き合いになるんだ」


「うん、解ったよ」


「良い子だ!二人とも」


とりあえずこの二人はこれで良いだろう


そして俺は本格的な農業改革に乗り出す、現在のラ.ムーは度重なる出兵による戦費がかさみ、男手の不足、物価の高騰、田畑があれ放題となっていた。


俺はまず現在行われている営農方法を段階的に変えて行く方法を取った、全体的には土壌改良を行い、河川の近くでは灌漑かんがいを引く、灌漑とは人工的に作った用水路の事、そして日本の地形には適した棚田の製作、沿岸では海塩の製作法を伝えた。


色々と忙しく動いて結成式より早2か月


「朔、何おゴチャゴチャしょうもない事を言うておるのじゃ!はよう言わぬか!嬉しい物は嬉しいに決まっておるじゃろ」


「じゃが主人殿も忙しい身なれば、その様な事にいちいち構ってられんじゃろうて……」


「何お言うておるのじゃ!……」



「どうしたんだ?二人で」



「おお主人殿、丁度いい、朔のはなしを聞いてくりゃれ、ほれ!」


「どうした?朔、また俺に事務服を見せてくれるのか?ならまた気絶するまで……」


「……それじゃ!……」


「え?」


「だからそれじゃと言うに」


朔はメズラシク真っ赤な顔でうつ向いている


「来ぬのじゃ」



「誰が?」


「何を寝惚けておる!おなごが来ぬと言うのはあれの事に決まっておろう」



「あれって……まっまさか……」


「月の物じゃ……」


「また~まさかそうやって俺の事担ごうと…………」


「本当にか?」


「済まぬのう……よりによってこのように主人殿が忙しい時に……」



「いや、ちょっとまて!ハサン先生が俺達天空人と違ってこの世界の女は、10年は仕込まないと子供は出来ないって言ってたぞ?そんなに都合よく」


「いや、だからあれじゃろうと思ったのじゃ、あのとき主人殿は多分数えきれぬ程妾にしたであろう?妾はあの後少なくとも10日は腹痛に悩まされてのう」


「つまり、俺の記憶が欠如する程の興奮状態でやれば、子供が出来るのが早いと言う事か……」



「あくまでも可能性じゃぞ?朔は生娘じゃった、その朔が一番初めに子供が出来た、と言う事は、考えられるのはそれしかのう……」



「ちょっとまて!それより子供が出来たんならこんな冷える所にいるんじゃねー!」


俺はお姫様だっこで朔を連れていく


「まだ大丈夫じゃ、下ろさぬか!」


「駄目だ!お前は今日からこの別館に来る事は禁止だ!俺が毎日会いに行く」


「そんな!それでは牢獄じゃ!」


「駄目な物は駄目だ!外に出るのも禁止だ!万が一流産でもしたらどうするんだ!メイファン!朔が妊娠した、今日から朔はこの本館から出るのは禁止だ、よく見ておいてくれ!階段なんざもっての他!どうしても上がる時は俺を呼べ、いいな!」



「畏まりました!御主人様、朔奥様は私がしっかりと見させて頂きます」



「のう?いくらなんでも大げさではないのか?」


「大げさじゃねー!」


こうして俺の第一子がまさかの朔姫から出来た。



現在俺は朔の妊娠の事を考えている

どう考えても確かに波動砲だ……

後は陛下やラフィーネ達と同じ程度にしかしていない。

そう言えば久美が中々やらしてくれねーな……

いやいや今はそんな事どうでもいい……

良し!


「誰かいるか?」


「シャオミンにございます」


「シャオミン、ワルキューレ隊専属の衣服発注業者を呼んでくれ!」



俺はピンク色の事務服激ミニバージョンマークⅡを考案して、早速発注の為業者を呼んだ


「閣下、いつも御贔屓にしていただきありがとうございます」


「腕の良い者を贔屓にするのは当然の事だ、それでな、今度はこれを妻達全員ぶん造って貰いたい」



「フムフム……なんと!これは凄まじい、最早服とは呼べませんな……今回は下着もでございますか、しかしこの下着も」


「いつまでに造れる?」


「20日も頂ければ奥様方の分と、全ての側妻様の分をご用意致しましょう」


「流石だ!頼むぞ」



既に俺のソーラレイはゲルドルバ照準で発射可能となっていた




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