あかイ
如月李緒
赤い
「次は何してやろうか」
「ねぇ、何をしたら……あなたは泣くの?」
彼女たちは笑っていた。
どうか、私にかまわないで。
感情なんてとうの昔に捨てたつもりだけれど。
全くない訳じゃないの。
嫌だと思うことがあるの。
つらいと感じるときがあるの。
そっと、刃を突き立てる。
軽くスライドさせれば、一瞬の鈍い痛みが私に『生』と『死』を感じさせる。
綺麗に切れたそこからは、真っ赤な液体が溢れている。
──あぁ、私は今も生きている。
あかイ 如月李緒 @empty_moon556
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます