第5話林檎馬リンキと黄金の林檎
八神 慧 (??) LV43 ジョブ 無し
スキル ステータス Master アイテムボックス Master 鑑定 LV35 採取LV29 農業LV27 狩猟LV8 鍛冶LV9 格闘LV9 敏捷強化LV7
HP 0/0 MP 71/72
順調に成長できているな、次は山で鉱物関係を採掘しようか、しかし遠くに見える山に行くには時間が掛かるのだ。
ホームにあった鍛冶場でつるはしやナイフ等の作成する事で、鍛冶スキルを取得した。
これで、鉱石の採取が出来るようになった。
しかし、この箱庭という狭い世界とはいえ地平線が見えるくらいには広いのだ。
交通手段が必要だな。そういうわけで、草原で見かける馬をテイムしようと思う。
事前に餌付けをしていた馬を探すとすぐに見つかった。
青毛の大きな黒馬で、やたらと林檎ばかり欲しがる困ったヤツである。
こちらに駆け寄ってくると鼻先を押し付けて、林檎を出せとグイグイと腰を押してくる。
仕方のないヤツだ、アイテムボックスから林檎を二つ取り出すと、一つは自分で齧り、一つは口元に差し出してやる。
ブルルッとひと鳴きすると林檎に齧りつく。
ムシャムシャと林檎を齧る姿も眺めながら、自分でも林檎を齧る....コレも食うか?
林檎を食べ終わったのか、林檎に熱い視線を向けているので、残りをくれてやった。
【テイム】が可能になりました。
む、これは....良い感じ?なのだろうか。
迷わずテイムを発動させると、黒馬と何かが繋がる感覚があった。
「よろしくな。お前の力を俺に貸してくれ」
頭を下げる馬だったが、林檎をくれと強請る辺り、中々強かである。
名前を考えたが、林檎大好きな馬でリンキと名づけよう。
鞍があれば良いんだが、残念だが所持していないので、テイムスキルの補助を借りて乗馬する事にした。
速度さえ出さなければ、俺のような初心者でも十分乗る事が出来るようだ。
山の麓に着くと早速採取に入る。
【鉄鉱石】【錫鉱石】【銅鉱石】【銀鉱石】【石ころ】【ルビー】【黒曜石】【金鉱石】
採取スキルを発動すると、発掘ポイントが光って見えるので簡単にアイテムが見つかる。
レアな鉱石がガンガン取れるわけでは無いが、どうせ俺のスキルでは扱いきれないのでここは素直に喜ぶとしよう。
ザクザクと採掘を続けていくとポロポロと鉱石が出てくるので、アイテムボックスに次々と放りこんでいく。
つるはしを作成するのに使ったインゴットは中々質の良いものだったので、拙い腕で作り上げたつるはしでも長持ちしている。壊れたつるはしも、後で鋳潰して再利用しよう。
日も暮れたので、一旦帰る事にしよう....と思ったが、洞窟を見つけた。
中で一晩明かす方が楽か、食料や燃料は問題無い。
キャンプの用意をしていると、洞窟の中から不思議な光が漏れているのを見つけた。
壁に入った亀裂から漏れ出している緑色の光は優しげだが、頼りない光だった。
つるはしで周囲を破壊して、光の元を取り出すと拳大の結晶だった。
【大地の結晶石(中)】「レアリティ SR」
大地のマナが結晶化した物、再生能力を秘めた結晶。
様々な魔道具の素材として使用される、大きさによって効果が変わるが、大きければ大きいほど強大な力を発揮する。
精霊を使役する触媒に加工する事も可能である。
おお、なんかレアっぽいな!これは大事に取っておこう、きっといつか心強い味方になってくれるはずだ。
これを加工できるだけの腕前に至るまで努力するとしよう。
洞窟で一泊した後、夜まで採掘を継続した後、リンキに乗ってホームを目指した。
帰宅した時に異変を感じたので、林檎の木の所まで行ってみた。
すると、林檎の木に1つだけ黄金の林檎が生っていたのだった。
【黄金の林檎アムブロシアー 劣】「レアリティ LG」
不死の魔力を宿す神々の食物。幼いアムブロシアーの木が初めてつけた果実。
まだまだ成長するまで時間がかかるが、僅かながらも不死の魔力を宿したその果実を口にしたものは死の淵に立たされた時、その膨大な魔力によって蘇生する事が可能である。
キターーーー!!これこそが待ち望んでいた宝だ!これを量産すれば、俺の計画は大幅に前進することだろう。
新たな希望の光を見つけた俺は興奮に身を焦がす事になった。
ウキウキ気分のせいで眠るのに時間がかかったが、この生活を始めてから一番安らかな気持ちで眠る事が出来たと思う。
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