第17話


「橋田さん、先生がおよびです。」

「ひろと、行くわよ。」

先生に呼ばれて家族で先生にあった。


「正直なことをもうしますと、もうこれ以上抗がん剤治療をしても腫瘍もとっても治ることはないと思われます。」


「覚悟してました。」


僕が言う。隣でお母さんは涙を流す。

それを支えるお父さん。僕はいい家庭に生まれたな。


「病院にいますか?おうちに帰りますか?」


「家に帰ります。

先生。僕はあとどれくらい持ちますか?」



「もって、1ヶ月だと思います。」


それを聞いた途端、母と、父は崩れ落ちた。


でもなぜか僕はなんとなくわかっていた。


僕はそれくらいだろうって。


もうすぐ、秋がやって来る。


葉が木から落ちる。


ぼくの闘病生活が終わる。


最後にもう一度。

もう一度だけ。

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