第16話


その日以来俺の、体調は悪化していくばかりだった。膝の痛みの、加えて転移がみられた内臓系の影響で腹部が痛くて寝れない日々が続いた。


夏の蒸し暑い中、俺は抗がん剤治療の、影響で抜けた髪の毛のお陰で涼しく過ごすことができた。この頃はもう入院してて、小学生とか保育園くらいの子達と仲良くなってよく、一緒に遊んでたんだよな。


一緒にテレビみたり電車の話したりはたまた戦隊ものの話をしたり。

男の子だけで集まるとあの子がかわいいとかそういう話ばっかり。

小さい子ってそういうの本人の前で言っても恥ずかしさなんて無さそうで羨ましい。


「お兄ちゃんは好きな人とかいないの?」

「俺かぁ~そうだな~好きな人はいるかな」

「え、だれだれ~気になるよ~」

「えっとね、優しくて可愛くて面白いお姉さんだよ」

「お見舞い来る?」

「来ないと思う。」

「どうして????」

「入院してるって言ってないから。」

「何で言ってないの?」

「言ったら心配するでしょ?みんなのお母さんみたいに。」

「うん。お兄ちゃんやさしんだね」

「そんなことないよ、みんなの方が優しい。」

そういうと、みんなと一緒にフフフッと笑った。





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