第10話


おれは通りがかったおばあさんが呼んでくれた救急車にのり病院に運ばれた。


俺が目を覚ますと両親はもちろんゆなとゆなの両親まで、いた。

「ひろと?気づいたのね、よかったわ、目を覚ましてくれて。本当に…何があったの…」

母親の泣く姿を始めてみた。

俺を心配して…そう思うと涙が込み上げてきた。

「お母さん、大丈夫だよ、おれは。」

よくわからないけど大丈夫。そう伝えたかった。

「無理しなくていいのよ。今日はゆっくり休みなさい。」

「ありがとう。」


その日は母親と、話しただけで

他の人とは話さなかった。


おれは一人、真っ暗の病室で眠りについた。

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