第9話 冒険者に登録します?
衛兵さんに大通りまで送ってもらいました。ここからすぐの場所に冒険者ギルドがあるはずなのです。衛兵さんいわく、黒い大きな建物で、扉に刃物傷が十字についてる建物らしいのですが………ふむ。異世界も外国みたいに建物が大きいですよね。体格の差でしょうか。それとも土足で床に座らないからその分高くしてるんでしょうか。謎です。
「シノ。ここではないか?」
ボンヤリしてたらヒョウガが見つけてくれた見たいです。黒くて大きくて十字の刃物傷。ここです!扉を押して………ぬっ………開かない………
「っはぁはぁ……ヒョウガも、一緒に、押してくださいっ。」
「わかった。」
せーの!
カラーン♪
開いた~。
「こっこんにちは~」
恐る恐る入ってみると中は意外と綺麗です。もっと薄汚れた居酒屋的な感じを想像していたのですけど、ちょっとおしゃれなカフェっぽくなってます。
「お?新人かい。」
なんと!いきなり初対面の人に話しかけられてしまいました。すっごく強面のおじさんです。道で会ったら目を会わせないようにささっと通るぐらいの強面です。
「小さいのに偉いなぁ」
いきなりなでられました!横でヒョウガもなでられてます。むっ、このおじさん、意外となでなでが上手です。でも発言は流してあげませんよ。私は小さくないんです。平均身長くらいあるんですからね(厚底靴(愛用)を履けば!………………たぶん!)。
「冒険者登録ってできますか?」
「おぅ。それなら左の受付だ。」
「ありがとうございます」
教えてもらった左の受付にいきます。左の受付は赤毛の美人さんです。無表情な美人ですね。髪も長くて綺麗です。
「こんにちは。登録したいのですが。」
「それではこちらに記入してください。言語は問いません。文字がわからない場合は代筆いたします。代筆の場合は本人証人のため血判をいただきます」
けっぱん?………血判!?あの日本史に出てくる指を切って押すっていうあの血判!?
無理無理無理無理!絶対無理!
「言語は問わないなら日本語でもいいのかな?」
いいよね?良くなくても日本語で書くからね!
「何語でも大丈夫です。」
やった。えっと、名前と性別と特性ですね。特性?なんだろ。
「あの。」
「はい、何でしょうか。」
「この特性って………」
「パーティを組む時等に参考とするものです。人それぞれですが、特技を書く方や種族を書く方もいらっしゃいます。空欄でも特に問題はありません。しかし、性別は依頼要件にも関わりますので必ず書いてください。」
名前:シノ
性別:女性
特性:
名前:ヒョウガ
性別:男性
特性:
当ギルドはギルド員の冒険者任務中に受けた如何なる負傷、もしくは死亡等について一切責任を負いません。但し、当ギルドの故意、又は過失が認められる場合はその限りではありません。
よし、二人とも書けましたね。おねーさーんっ、書けましたよー。
「確認させていただきます。……はい。ではカード発効の間に簡単にギルドについて説明します。」
了解です!
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