第5話異世界生活が始まりました?
・・・おぅ。
目をパチッて閉じてパチッって開けると見覚えのある緑ですよ。
なんだか懐かしく感じますね。
まぁ、それだけ濃い時間を過ごしたってことですか。
まだちょっと寂しいけど……大丈夫。頑張る頑張る頑張れる!異世界生活とことん満喫してやるぞ~お~!
とりあえず………どうしましょうかね。まったくのノープランですよ。ははは~。……うーん。うん。そうですね。こういう時は呼ぶしかないですね。えっと、
「お兄ちゃん、お姉ちゃん、いらっしゃいますか~?助けてくださーい。」
・・・これでいいのかな?
ピコン
『クエスト1:町へ行ってみよう♪』
………な ん だ こ れ は 。
ピコンって鳴ったと思ったら視界の端になんか出た!
へるーぷ!!
ピコン
『ヘルプ機能*クエスト:お兄ちゃんとお姉ちゃんが詩乃のために考えた道標。クリアすると何か良いことがおこるかも?深く考えないでいこう。』
またまたなんか出た!
ふぅ、落ち着け私。つまりこのクエストの通りにいけばいいってことですよね。しかもクリアすると良いことがおこるかもしれないと。ふっふっふー、任せてください。深く考えないで行動するのは得意なんです。どやぁ。
コホン、それでは、いざいこう異世界の町へ!
………町ってどこですか~?
ピコン
『ヘルプ機能*マップ:その名のとおり地図機能。「マップ」と唱えるとマップが表示される。案内機能あり。使い方は行きたい場所をチェックするだけ。行きたい場所までの案内が開始されます。車とかについてるあれみたいな感じさ。』
おおぅ。急に出てくると心臓に悪いですよビックリした~っ。でもでもなるほど。マップですね。もしかして、このマップ機能がシンくんの言ってた特別にプレゼントのスキルですかね。わーい。シンくんありがとう。それでは、さっそく。
「マップ」
マップって言ったら目の前にマップが表示されました。空中に映像が浮いてる感じです。これはどうみても、魔法ですねっ。テンションあがりますねっ!
現在位置はどこかな~。この赤色の丸ですかね?
ポチ
『マップ検索:トリスティア王国、メグリードの森
メグリードの森:通称魔の森。上級魔獣の宝庫。A級冒険者以上推奨。一般人だと普通に死ぬ。』
やっぱり赤丸が私だったみたいです。私がこの赤丸なので、一番近い町はこの東側にあるこれですね。
ポチ
『マップ検索:トリスティア王国、セノアの町
セノアの町:トリスティア王国の辺境伯であるセノア伯爵の治める町。メグリードの森に隣接しているため、町の周囲は防護壁に囲まれている。冒険者や傭兵が多いが、治安はそこそこ良い。』
なるほど。押せば検索までしてくれると。どれだけ有能なんですかねこのマップは。もうっ大好き。さてこの町をチェックしてっと。
『案内を開始しますか?』
YES!
『案内を開始します。ここからセノアの町まで約3km。徒歩で約一時間。視界に矢印を出現させます。その矢印の指す方向へ進んでください。』
一時間、だと………。
バス…はないし。タクシー…もいないし。車…はそもそも運転できない。自転車…も実は乗れない………。
これは徒歩しかない感じですよねー、はぁ。歩きますよ。歩けばいいんでしょ。もう。
少しずつ歩いていく詩乃ちゃんですよ。はぁ。まだつかないの?結構歩いた感じしますよ?
『セノアの町まで約2km。徒歩で約40分。』
まだ3分の1………もうやだぁ。都会生まれ都会育ちに歩きは地獄だよ~
(ヘルプ機能からの補足。創造者はちゃんと詩乃が死なないように身体能力の底上げをしています。ただし、もとから底辺レベルの詩乃の身体能力なので底上げしても普通レベル。詩乃が頑張れば身体能力も向上するかも?まぁ、頑張りなさい。とりあえず、泣きそうな詩乃可愛いわぁ。byヘルプ機能という名のお姉ちゃん)
「うぅ、まだ歩くの~?」
ドーン
「ふぇ?」
何かすごい音がしました。ドーンって。もしやこれは異世界での戦闘ですか?
戦闘ですって。もう本当に嫌ですねぇ。さっき、頑張ってスルーしたのに。マップ検索のときのメグリードの森の情報。「メグリードの森は上級魔獣の宝庫」ってどういうことですかシンくんっ。ワタシ初心者。ワタシ戦うできない。アーユーオッケー?異世界来て早々に死んじゃうよ?ううう。行きたくないなー。でもなー。案内の矢印さんが音のした方をすごく指してるんだよなー。
ピコン
『緊急クエスト:音のする方へ行ってみよう♪』
クエストまで出ちゃいましたよ?ううう。行きますよっ。行けばいいんでしょっ。もうやだ~っ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます