第3話これが最善策です?
「創造者、泣き止め。お前が泣いたところでどうにもならない。むしろお前の行いがすべての元凶なのだから泣くことは許されていない」
まさかの直接攻撃来たーっ!待って。お兄ちゃんお願いだから待って。これ以上シンくんの心をえぐらないで。
「ぐす…………………ひっく…………ぅえ…」
ほらね、ガチ泣きに移行しちゃったよ?ね?お願いだから空気読もうか、うん?
「そうねぇ。今回のことは全面的に創造者のせいね。」
お姉ちゃんもか!おいっ、真面目に、おいっ!
「しのぉ………ひっく………」
可愛い!じゃなくて、
精神よ安定せよ。
なでなでなでなでなでなでなでなで
「ひっく……………ひっく……………しのぉ………」
おお、イケメンが私の肩で泣いてるのです。悪女になった気分?
残念。何かが絶対的に違うのです。
そんなことよりシンくんですよ。もう、兄姉様たちはシンくんにキツくあたりすぎです。ここは妹として華麗にフォローして見せましょう。
「シンくんは悪くない………とは言い切れないけど、シンくんのせいじゃない……………とも言い切れない。…………ごめん。」
あれ、フォローできてない?
(詩乃、貴女が一番えぐってるわよ。)
(ついイジメちまったけど、創造者が可哀想になってきたな。詩乃の小動物だし、しょうがない。)
「お兄ちゃん、お姉ちゃん………へるーぷみー。」
「はいはい。しょうがないから、ここで可愛い詩乃にお兄ちゃんが知恵を授けてやろう。」
おー!お兄ちゃんの本領発揮ですね。えっ可愛いに対して?もうね、無視が一番なのですよ、あれは♪これまでの人生で学んでおります。
「要は、詩乃が異世界に行くことが決定事項であり、不可避であるのだから、詩乃が異世界で生きていけるようにサポートをつければいいのさ。」
なるほど。誰かに助けてもらおうということですね。お兄ちゃん頭良い!
「でもねぇ、自立するいい機会でもあるし、あまりベッタリっていうのも良くないわぁ。」
おぅ。出来るだけ自分で頑張れと。そういうことですねお姉ちゃん。
「だからな」
ふむ。
「えぇ、だからね」
ふむふむ。
「「俺(私)たちがサポートとして詩乃を見守るよ(わ)」」
ふむふむふむ…………………ん?
「まぁ簡単に言うとゲームのクエストやヘルプみたいな感じかな。」
…………………う?
「分かりやすく言えば、困ったときに助けてくれて、迷ったときには進むべき道を示してくれる。そんな感じのとても便利なシステムのことよ。」
…………………なるほど?
「異世界生活をサポートしつつ詩乃のことを全力でずーーーっと見守るわ。」
全力の部分はサポートにかかってるんだよね?見守る方にかかってるなら、それガチのストーカーさんだよ?
「兄姉だからセーフだろ」
見守る方に全力でかかってたーっ!
ていうか、さっきから何気に私の心読んでるよね?え?二人も心読める系の創造者様なの?
「違うよ。詩乃。二人は人間だよ
。ただ、創造者よりもいろんな意味で最強なだけだよ。」
「それかなりヤバイやつだよ!?」
ちょっと距離とろうかな?シンくんの後ろにこそっと隠れてみます。あ、シンくん凄く良いにおいです。ぎゅってしてみるのです。おおおお!すごく良いにおいに包まれておりますよ!!なにこの女子力の塊!!最強だよ!!
「「しーのー」」
はいっ話を聞いてませんでした!
「まったく。詩乃はすぐ話を聞かなくなるからな。悪い癖だぞ。(可愛いけど)」
「ごめんなさい。」
「よし。ちなみに俺たちは心は読めないからな。詩乃は顔に出るから分かりやすいだけだぞ。」
なんですと!?
「うふふ。可愛いわぁ。詩乃可愛いわぁ。とっても可愛いわぁ。・・・まぁそれは置いておいて、私たちがサポートにつくのは詩乃にとっても良いことだと思うわよ。」
ふぇ?
「私たちを誰だと思ってるの?」
ふぇ?
はっ、そうでした。2人とも最強無敵の天才様だったんでした。そうですよ。2人がいれば何も問題はないじゃないですか。どんな困難があっても2人にかかればただの平凡なる障害物でしかないですよ。ゲームの一番最初にでてくる練習用激弱モンスターレベルですよ。これで異世界生活に勝てる!やったー!
((ちょろい))
「詩乃。がんばれ。・・・いろんな意味で」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます