7/10 章灯の誕生日 後日談・おまけ
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むっち@nadeshico1205・2週間前
傷心旅行で京都! なう! (≧▽≦)
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むっち@nadeshico1205・2週間前
舞妓さんかわいい~ (≧▽≦)
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むっち@nadeshico1205・1週間前
充電っ、完了っ! (≧▽≦)
部署変えてもらっちゃった(^^)v
私は事務作業に向いてるってことで、
今度は番組制作に関わる部署!("`д´)ゞ
素敵な番組作れるように頑張りますっ!
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むっち@nadeshico1205・5日前
むむむ。新しい職場はなかなか良いかもですよ。
女はおばさんばっかりだけど、恰好良い先輩も結構いるし!
てことは、私、社内のマドンナ? なんちゃって! (≧▽≦)
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むっち@nadeshico1205・3日前
みんなやさしい~(。´Д⊂)
前の部署とは大違い! です!
やっぱり私が若いから、かな? (≧▽≦)
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むっち@nadeshico1205・2日前
ちょっとこれは、運命の出会いかも、ですよ( ゜ε゜;)
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むっち@nadeshico1205・1日前
明日は彼と一緒に資料作り!(^-^)/
お礼にお弁当作っちゃうんだ~(≧▽≦)
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「――ね?」
「切り替え、はえぇ――……。ていうか木崎君、毎日チェックしてるの……?」
「チェックしてるだなんて、そんな。ここにいた時、無理やりサポートさせられたんですよ。俺、SpreadDERってあんまりやってないんすけどね」
「そうなんだ……」
「しかし、番組制作部署とは随分盛りましたねぇ。番組製作じゃなくて、CSの幼児向け『番組』で使う小道具とフラッシュアニメを専門に『制作』する『部署』っすからねぇ」
呆れたように木崎が呟く。
「まぁ、嘘では……ないんじゃない? 最近は幼児向けっていってもかなり良く作られてるし」
「いやぁ、でも
「え? そうなの?」
「ワードで文章打てる程度ですよ。っつってもブラインドタッチも出来ないレベルですけど。エクセルはアウト。名前すら間違ってましたから。ずーっとアクセルって言ってましたよ」
「えぇ――……」
「たまにアクセスってなってましたし」
「……そうなんだ」
「ま、でも何か楽しんでるみたいなんで、結果オーライなんじゃないすか?」
「そうだね」
給湯室で木崎と向かい合い、
自販機に小銭を入れ、木崎を手招く。
「木崎君、好きなの押して」
「――え? 良いんすか?」
「こんなんで悪いけど、お礼」
「お礼って……。俺、スマホ見せただけっすけど」
「良いから。俺はそういうの見つけられないし。ほら、早く早く。早く押さないと俺が勝手に選んじゃうよ。――これで良い? 誰の好みで入れてんのかわかんない焼き芋シェイクつぶつぶゼリーin」
意外とコンスタントに売れているらしい『焼き芋シェイクつぶつぶゼリーin』のボタンに触れながらそう言うと、木崎は慌ててブラックコーヒーを押した。
「わわわ! やめてくださいっ! 御馳走様ですっ」
「はいはい。ありがとね」
ガタン、という音と共に冷えたブラックコーヒーが受け取り口に落ちる。木崎は「ありがとうございます」と言ってそれを取り出した。
「しかし、こんなの一体誰が飲んでんすかね」
おぞましいものを見るような目付きで焼き芋シェイクをにらみ、コーヒーのプルタブを開けた。
「同感。俺も無理だわ」
さすがにいつまでも休憩してはいられないと、空の缶をゴミ箱に捨て、章灯は木崎と共に給湯室を出た。すると小銭入れを持った
「お、
「あっ、何? 木崎君ってば先輩独り占めなんてずるい! もう少し早く来れば良かったぁ!」
「へっへー、悪いな、汀。俺ら、実はそういう関係」
「ちょっと止めて木崎君」
冗談とはわかっているものの、一応訂正はしておく。
「ふん、良いもん」
口を尖らせそう言ってから、木崎に向かって、べぇ、と舌を出す。そんな子どもじみた彼女に苦笑して、章灯は尻ポケットの中から小銭入れを取り出した。中から100円玉を一枚出して明花に差し出す。
「――え?」
「好きなの買っといで。さっき木崎君にも奢ったから」
「良いんですかぁっ? やったぁ! ありがとうございますっ! 焼き芋シェイク焼き芋シェイクぅ!」
軽やかに一礼し、踊るような足取りで給湯室に向かった明花を見送った2人は、同時に顔を見合せた。
お前か――――っ!!!!
心の声がシンクロしたのを確かに感じ、2人は肩を組んで笑った。
「……先輩、今度飲み行きましょ」
「……そうだな」
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