彼女(その2)


 ―なつやすみ―

 

 あはは、と笑いながら僕に水をかけてくる可愛い水着姿の女の子。

 プールでは全身に水をかけられたり二人でウォータースライダーに乗ってびしょ濡れになった。

 

 横でリンゴ飴を舐めるのに苦戦する可愛い浴衣姿の女の子

 お祭りでは浴衣デートをした。

 黒い浴衣に髪を頭の上で留めていて、うなじが綺麗だったのを覚えている。

 

 他にも色々な所に一緒に出掛けた。

 楽しくて、愉しくて、嬉しかった。

 この夏はさらに愛が深まった気がする


 


 真っ先に思うのは今は九月だ。夏は終わったのに夏の夢をいる。

 やはり、夏までに彼女が出来なかったのを脳が悔やんでいるのか。……クソ………

 涙が出てきそうだ。そしてやはり僕は思う。こんな彼女が出来たら嬉しいな。

 まぁ、現実は甘くない。僕は学校に行く為に階段を降りる。

 

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