お昼休み
学校の昼休み。
休み時間では一番長くお昼時だから皆は友達同士で仲良くお弁当を食べる時間だ。
そういう俺もいつもと同じように中庭のベンチ座り友達と話ながらお昼を満喫していた。
去年の夏までは三人でベンチ座りながら食べていた場所は去年の二学期から二人になった。三人の時はたわいない話で笑いながら過ごしていたのに、二人になってからは思い出話をしながら過ごしている。
まるであの夏を忘れないように戒めを忘れないように二人で話していた。
だが今日はあまり二人とも話さなかった。ベンチに二人座っても話さず弁当箱を開けて、無言のまま黙々とお弁当を食べる二人。
端から見ればおかしな所は何もない。
昼食を食べ終わり余鈴が鳴るまで俺と友達は静かに携帯を触っていた。口にしても今日は風が強いとか、そんな一言二言だった。
余鈴が鳴り、二人別々の道で教室に戻る。
夏が終わり本格的に冬が近づくような空と風が僕の横を吹き抜ける。
ふと歩みを止めて空を見る。
雲行きが怪しくなった空を見て俺はまた歩き出す。
何処から聞こえた訳ではないのに何かが壊れるような、歪みが出来るような、そんな嫌な音が聞こえた鳴り響いたような気がした。
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