魔法少女


1、2、3、4、5、

 私は魔法少女。

 どんな魔法でも使えるわ。動物に変身したり、水や炎を操ったりも出来る。

 最近のお気に入りは夜の空を飛び回ること

 

 ─真っ黒な闇──

 上を見ると月と星が夜空を明るく照らし出す。下を見ると家の電気がついていたり、街灯が光ってまるで下にも星があるようだ。

 そんな綺麗な闇をどこに行くのか決めずにブラブラ飛び回る。

 飛んでる間は色々なことを忘れられる。嫌なことに嬉しいこと、心が無になっていって清々しい。

 あぁ、このまま夜が続けばいいのに…

 5、4、3、2、1、ドスンッ

  

 痛い、急に背中に痛みが走った。

 何が起こったのか辺りが真っ暗である。

 「何をやってるんだい」

 暗闇が晴れて光が私の目に射し込んでくる。

 ん、んぅ~ん。目を細目ながら辺りを見渡す。横には母が私の布団を持っていた。

 どうやら私はベッドから落ちたようだった。

 だから、背中が痛かったのか。

 魔法少女なんて良い夢見たなと思いながら私はお母さんとリビングに向かった。

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