思春期(女の子)
ー放課後、誰も居ない教室で暗くなる空を眺めながら私は座っていたー
黒板の隅っこに名前を書いては消していく…そんなことを繰り返していた。
話したいのに喋る勇気が無くて…そんな自分が嫌いだった。
子どもの時から隣に居た幼馴染み
高校になってからはクラスが離れ、新しい友達も出来て、部活で忙しくて次第に一緒に帰ることも無くなっていった。
今では私たちは廊下ですれ違っても目も合わせず喋らない…
廊下から男子の声が聞こえてきた。部活が終わり帰る途中だろう。楽しそうな笑い声が廊下に響いていた
よく聞くと彼の声も混じっている
私は笑い声がこっちに近づいて来ていると思うと急いで教室から出て、逃げるように家に帰った…
昔は隣で彼の笑い声が聞こえたのに今では近くで聞くことも出来ない声
好きだった、大切だった、君の声も今は…遠くて届かない
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