超英雄

 

 誰でも子どもの時によく見ていたはずだ。

 テレビの中で光輝き、悪の軍団をやっつけるヒーローを見ていたはずだ。

 僕も昔、子どもの時によくテレビにかぶり付くようにジっと見ていた記憶がある。

 僕は今、子ども憧れでもあるヒーローだ。


 僕がヒーローに悪と戦うが今なら分かる。

 ヒーローは無敵だ、負けることがない

 いや、悪の組織が弱いのか僕は毎回楽に勝ってしまう。

 テレビのように負けそうになったり、巨大な敵が現れて絶望したりすることはテレビだけで現実のヒーローはそんなこと何て無いんだ。

 

 だからって手を抜いたりしてはいけない。

 敵だって真剣に世界を脅かすならヒーローもそれに答えて全力で阻止する。

 弱いものいじめ?手加減してやれ?

 遊びじゃないんだ、失敗したら人が死ぬかもしれない。僕には背負っているものがあるから

 君ならどうする? さぁ

 

 手を合わせて、手を叩いて、手を掲げ

 答えは君の中に


 何てカッコいいことを言うんだ。

 僕は布団から起き上がり『久しぶりに戦隊もの見よ』と一言呟き部屋から出ていった。

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