神の国とダーク帝国
だが中世中期(1000年過ぎ)あたりになると
「アジア台地」の北西部の深い山々あたりと台地の最南端、突き出た「南の島」に超高度な文明をもった生命体(人類)が降り立った。
その高度な文明をもった生命体は別の太陽系からの飛来であった。
ただ、この高度の文明をもった生命体は大変な欠陥をその生命体自身の内部に抱えていた。その欠陥とは・・・この高度の文明持った生命体の純粋の遺伝子(子孫)を残すことが不可能になりつつあると言うことだ、繁殖能力が世代を重ねるごとに徐々徐々に破壊されていくということであった。
超高度の文明をもった生命体(人類)は数十世代を重ねる内に新しい生命の誕生を迎えることなく消滅していく事だろう。
彼らは、その高度な文明をいかに駆使しても彼らの繁殖能力の破壊を止められないと悟ったとき彼らの遺伝子の一部だけでも、どのような形、方法であれ残そうとした生物界の自然な過程では絶対に起こり得ないことを彼らが介入して起こそうとしたのである。
遺伝子や染色体に異常を起こさせ突然変異を促そうとする遺伝子操作から「種」の垣根を超えて自由自在に生命の設計図を書き換える別種間の生命の遺伝子組み換えにまで手を染めた。
ついに、やってはいけない事「神」の領域へと踏み込んだのである。
そのような遺伝子組み換えや遺伝子突然変異を促す遺伝子操作からは人間と野獣の合体であり知能を有す半人半獣生命体や一部機能だけが異様に発達した(突然変異)のミュータント、マシンと生物の合体であるハイブリット、人間が作りだした(人口生命体)のアンドロイドが生まれた。
特に半人半獣の生命体は繁殖能力を有した者も現れ、親から子へ幾世代にも渡り変異が累積していく過程においてはついに一つの固定種の生命体へと進化していった。半人半獣の犬族とか熊族とかトカゲ族とか種が出来たのである。
北西部に降り立った生命体(人類)は、ありとあらゆるバイオテクノロジー(遺伝子操作)を通じ可能な限りの生命種と個体数の増殖増加をさせていき、ついには満を期したかのように北西部地域より踏み出し外に向かい拡大と侵略を開始したのである。
特にウィルスや寄生虫を死人死獣の細胞に侵入させ、死人死獣を生き返らせる「死人返り」の施術を可能とさせるや台地のいたる所において「拡大と侵略の戦い」、「殺掠」のスピードを一気に加速させた。
戦闘において死人死獣がでれば敵、味方いずれであれ死体は回収する。死体は持ち帰り「死人返りの施術」を行うことによりゾンビ兵士に蘇生させていった。
戦闘があれば戦死者が出、兵士は減少するが彼らは戦闘ごとに逆に兵士を増加させられるおぞましい「死人返りの蘇生工場」を持ったのである。
ただこのゾンビ兵士にも大きな欠陥があった。蘇生してからその身体が腐崩(フチク)するまでの期間が1年もないのでありその寿命は大変短かった。
だが強大な兵力を有することは可能となったここに強大な兵力を有したダーク帝国がついに誕生したのである。
「闇、悪魔、殺掠、搾取、侵略、支配、暴力、抑圧、」ありとあらゆる闇の言語を内合した闇の帝国ダーク帝国が誕生したのである。
一方台地の最南端の半島、南の島に降り立った生命体(人類)は、同じくありとあらゆるバイオテクノロジー(遺伝子操作)を駆使しミュウータントやハイブリット、人口生命体のアンドロイドを作り上げたが半島よりは出ようとはしなかった。
彼らは、侵略や支配地域の拡大よりは彼ら生命体の寿命延長策の構築が最大の課題だったのである。そして最後に彼らは
動物は酸素呼吸を行う酸素を吸収し二酸化炭素を放出する、植物は太陽光を利用し光合成を行い二酸化炭素を吸収し酸素を放出する。この酸素呼吸と光合成の共存共栄は惑星の生命体の生命保持には欠かせない最も重要なこととなる。
「生気酸素」は、この酸素呼吸と光合成の効率を最大限高められ高エネルギー代謝を得られ、また細胞の活性化を促し老化速度を最大限に抑えることが出来た。
彼らはこの「酸素の同素体」をつくり上げ、南の半島の中心部山岳地より常時放出させることを可能とし放出したのである。
彼らの寿命は100年が200年に、200年が400年へと伸びていった。彼らはこの「生気酸素」を南の島の半島内より持ち出すことはしなかったし、半島内への侵入はいかなる生命体、いかなる物体であれ絶対に許すことはなかった。
超高度な防御設備を文明の据えをつくし作り上げていた。
ただ、この生気酸素は半島の偏西風の風向きや地下水脈の流れにより半島よりわずかの量ではあるが常時漏れ出していた。その通り道では、特に昆虫類や草花類に大きく影響を及ぼし、異様に大きい昆虫や異様に大きい花や異様に原色が濃い花を持つ草花が散見されだしていた。
半島周辺のこの異様さと、超高度な半島への侵入防止策により半島はいつしか、「神の国」と言い伝えられ、台地の民からは恐れ崇められていったのである。
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