道半ばのレビューではあるけれど、この物語はありきたりのライトノベル空間をあっさり超えている。
学校、部活、AI、仲間……。材料は共通するものの、供せられる味にぴりりと教養のスパイスが混入する。他の作品もそうですが博覧強記の作者様に追いつくのが難しいこともあるでしょう。
通しで二度ほど読んで、ハタと膝を打ちました。
この世界に「涼宮ハルヒの憂鬱」は一冊しかないのではないか。
その驚異の物語がきっかけとなって登場人物たちはそれぞれに走り始める。回を追う毎に主人公が加速していく。
加速は当然ながら周囲との軋轢、強敵、惨事をもたらすかも知れず、先行きが気になるところ。
もう一つ、ハルヒ原作を彷彿とさせる人物が多数いる中で、唯一登場していない人物が一人……。
強大な力に気付かなかったハルヒをヒロインは超えられるのか?
涼宮ハルヒを巡る彼らの旅はどこへ行き着くのか。
期待上昇、今後の展開が楽しみです。