「 蓮華の花守 - 見合い 」( 十八 )
「 記憶が無いとは、どの様な感覚なのかな? ――― 悲しいですか? 不便でしょうか? 記憶を取り戻したいですか? 」
答える気も、答える余裕も
「 しかし、
――― それは、確かにそうかもしれないと
「 思い出す事が全てではありません…――― 記憶は生きる上で邪魔になる時もある…… 折角 手に入れた "
「 ………あなたは 」
消え入りそうな小さな声ながらも
薄暗い中でもお互いがお互いの顔を眼を逸らさずに見詰め続けているのは判っている。
「 あなたは私の事を…――― 記憶が無くなる前の私の事をご存じなのですか……!? 」
「 …まさか! ――― それなら、君を見つけて 放って置く訳が無いでしょう? 」
「 晦冥様? 」
「
「 本当に君は運が良い……。 」
彼の
震え怯える
彼の心の中で理性と本能が衝突し、真っ向からの対立を繰り広げようとしていた ――― 。
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