「 蓮華の花守 - 白夜とライル 」(十七)
「 と ―――
「 ハッキリ言って、
「
「 いや、要らない。若いなら若いなりに教育係とかいないのか!? 」
教育係と聞いて、
「 あ! 良かったぁ~ 王子!! 探してたんですよ!? 」
「 ―――…お前、今 そこの椅子に座って 優雅に菓子 食ってたろ? 」
「 だからぁ、俺以外の奴等が必死で探してるんですよぉ!? ――― お風呂はバッチリですんで!! 」
ナジュムが両手で浴室を指し示すと、「 ありがとう ――― 世話になったな。 」とロータスの言葉で
ライル王子の部屋では、ロータス国で日没に焚かれる魔除けの意味も持つ香の香りが広がっており、診療所や
「 王子殿下達が散策を終えて戻られる筈だった場所を知ってます? 」
「 知ってるよ? えっと……説明すんの面倒くせぇな ――― 連れて行こうか? 王子を探してる奴等にも戻ったの教えてやんないといけないし。 」
「 助かりますけど、王子のお世話は!? 」
「 大丈夫!! 王子も他の奴も 俺がいなくても勝手にやるよ! 」
「 ところで、この後の予定はそのまんまなんだよね? 君 知ってる? 」
「 否、自分は王子殿下を御案内しただけなので…――― そう言えば、部屋のあれは何の香りですか? 」
辛うじて、通路の灯りは 先程 灯されたが、雨風で消えてしまって意味が無い蝋燭もある ――― 。
( この雨の中、まだ外にいらっしゃるのなら 女王様とライル様は大丈夫なのかしら……!? )
「 ―――
聞き覚えがある声のほうに顔を向けると、
雨風の音で足音が聞こえなかったのか、彼は
自身の息が止まったかの様な衝撃と、布を持つ両手が震えたのを感じると同時に、椅子から立ち上がって後退りするが部屋の壁に突き当たり ―――
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