「 蓮華の花守 - 一日目の夜 」(六)
――― 戌の上刻( 十九時 )―――
「 一緒の部屋になった?!! 」
食堂で
「 じゃあ、二人が離れて座ってる様に見えたのは あたしの視力のせいじゃ無かったんだ~! 」
( あれ? ――― 俺、
「 分っかり易いわねぇ……! ――― 何なの?あの初々しさは?!一緒に暮らしてるんじゃ無かったの? 」
「 俺、先程から付きっきりなんで 残業してる気分ですよ。 ――― ちょっと面白いけど。 」
( そうだ! ―――
海で助けて貰った話も頭の中に蘇えり、
( どう見ても動揺してるな…――― また、面倒な事になるぞ…… )
やはり、知人が揃う日は
「 仕方無いわねぇ~!
「 媚薬! ――― 先生、昔から持ち歩いてるよね? 」と、
( ビヤク? ――― 常備薬……? )
「
「 ――― まあ、医院長に言って解決する問題でも無いし、幸せそうだから良いんじゃないかな……? 」
灯りは有るが、夜の薄暗い中では鏡に映る自分の影に 一瞬、気を取られる事も少なくは無い。
「 鏡って、夜は 何か怖いですよねぇ? 」
「 まぁね…… 」
「 で、俺は
「 お前が俺達の部屋に来るのはどうかな? ――― 寝台を運び出してさ 」
「 はぁ!? ――― それ、
「 いえ、二人になるよりは……! 」と、
部屋に戻り、
「
「 何かする訳 無いだろ!? ―――
「 良い機会だから、本当の妹みたいに何でも話せる仲になれば良いじゃないですか? ――― あなた
( 妹みたいに話せる仲か…――― )
( ――― どうして、こんな事になってしまったの……!? )
着替え終わった
綺麗で広々としてはいるが、寝台は二つ
( 女王様はお礼って仰られてたけど、何故これがお礼に…―――!? )
何名かの人間が自分と
「 じゃあ、浴室は使うね ―――
不思議と
( あ… 勝手にこちらに座ってしまったけれど、良かったのかしら……? )
「
湯浴みを済ませた
( ――― 何か 久し振りだな、この光景……。 )
もう一台の寝台に座り、眠る
( ―――
―――――― と、
「 ごめん、
「 はぁ? もぉ~!! 全然 どおって事 無いじゃないですか!? ――― それじゃあ、御二人でゆっくり休んで下さいよ?おやすみなさい! 」
「 お休み。 」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。