「 蓮華の花守 - 二日目の朝と食堂 」(七)
「 ――― 起きた? 」
「 !!? 」
―――――― 二日目、辰の上刻( 七時 )
( そうだった!!同じ部屋になったんだわ…――― 私、いつの間に眠ってしまったんだろう!?)
これから着替えるにも関わらず、乱れた寝間着と髪を慌てて整えると「 おはようございます…! 」と、
「 じゃあ、外に居るから ――― 」
( 別々に…――― そうよね。 )
「 おはようございます、女王陛下。 」 ―――
「 あ…あの、女王様 私のお部屋の事なのですけど…――― 」
「 お部屋? ――― 何か足りない物でもあった? 」
「
「 どうして? ――― あなた達は一緒に住むぐらい仲良しなんでしょ? 」
「 ――― " 仲良し " では無いと思います……。 」
「 じゃあ、仲良くなれるように同じままで良いじゃない? ――― お見合いの準備であなた達の部屋を新しく用意してる暇は無いの…。 」
話し始めた頃と違い、話し終わりには無表情で感情の無い声に変わった
( ??? ――― 怒らせてしまった…? ) ――― 何故、女王が怒ったのか解らないまま
「 それじゃあ、
「 はい! 」
女王 ――― 以前は王妃の私室だったともなれば広過ぎて、独りきりなってしまうと宮中に響く波の音が不気味に聴こえなくも無い。
( 出入り口に、
( どうして、この部屋までの通路道を知ってるような気がしたのかしら……? )
ふと、女王の華美な鏡台に映る 自分の姿に目が留まり、
( 私は、一体
段々と
―――――― 午の下刻 ( 十ニ時過ぎ )
全員が何かに導かれたかの様に、食堂に
「 来た来た!
既に、目の前の円卓上に五品目ほど並べて食べ始めている
「
「 ――― 何もし・な・い・か・ら! 」
「 ちょっと、聞いて下さいよ~! 俺、昨日は御二人に振り回されて散々だったんですよー!? 」
「 今日は他の女官の娘が居ないね? 」
「 ――― て、事は内緒話が出来る訳ね? 」
「 結構な数を作り直すのね! 医院はそのまんまみたいだけど…… 」と、
「 新たに作る鍵も多いんですよ。宮中に仕える 一人一人に配りたいみたいな事も言ってたかな? 」
「 今日で下見は終わるから明日のお昼には僕は
「 う~ん… 王子様を見てみたい気もするけどねぇ……でも、診療所を閉めたまんまだし ――― 」
「 七日間位なら気にせずとも良いぞ? お主が
「
「 誰か、お二人の近くに居た人が見つかると良いんだけどねぇー? ――― でも、ごっそり消えてるんだっけ…… 」
「 そう言えば、葵目さん ―――
「 自分で買いに行く時間が無いので、何枚か分けて頂いても良いですか? 」
「 良いですよ、じゃあ 今 取って参りますからお待ちください。 ――― どんな色が良いでしょう?女性へ渡されるのですか? 」
「
「 いいえいいえ!お食事が冷めますよ?それじゃあ、無難なのを何枚かお持ちしますね。 」と告げると
「 何々?恋の話かい? 」と
「 ―――
彼等は旅鳥の捕獲を行った際に
「 知らない名前ね…――― 信用できる人なの? 」
「 あの…
全員が食堂から退出しようとする中、
「 王妃様? ―――
「 はい…! 」
「 そうねぇ…、誰も文句言えない位 お綺麗な方だったとは聞いたけど…――― 私が宮廷に入った時は亡くなられていたから…… 」
「
「 王妃様? ――― 覚えておるぞ? 名は
「 王妃様は王族でも貴族でも無くて、庶民の出なんだよね!? 正に夢物語ってやつよ! 」と、
「 いえ、ただ ――― 女王様のお部屋は 元々は王妃様のお部屋だったそうなので、どんな方なのかなと気になっただけです…! 」
「 へぇ…!あの部屋 そうなんだ? 」と、
「
持ち場に戻る中、
「 そうか、
二人の
「 ここで書くのかよ!? 」
「 お前、その筆と墨や硯はどこから…――― !? 」
「
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