「 睡蓮と白夜の夜 」
「
夜更けに物音がしたので、目覚めた
正確には、
「 すみません…! 起こしてしまいましたか……? 」
「 うん、まぁね…――― どうしたの? 」
「 ごめんなさい……! 」
申し訳無さそうに頭を下げた
「
言おうか言うまいか・・・少し考えてから
寝台の中で、今日起きた出来事 ―――
( さて、どうするか……。 )
" 眠れない " と聞いて、自分はどうすれば良いのか
ハッキリ言って眠いが、彼女をそのままにして部屋に戻る事もしたくない ――― 眠れない理由が
そして、決して忘れる訳にはいかない
「 あの、もう部屋に戻りますので……起こしてしまって、すみませんでした! 」
「 ……うん。 ――― いや、待って!
――― " お茶 淹れるよ。 "
そう伝えると、
二つの
( ……誰? 私はどなたの事を思い出そうとしているの? )
「 はい ――― どうぞ。 」
「 ありがとうございます…… 」
食事をする台の椅子に座り、二人は無言でお茶を口に淹れる ――― 実に結構な事ではあるが、男女で有りながら面白味の無い夜の営みではある。
夜の静けさの中、海の波の音だけが室内に鳴り響いていた ――― 。
( ―――……わからない。何も思い出せない……。 )
何も思い出せない事に落胆した
「 あの……
「 ……あいつ、君にそんな事 言ったのか。 」
(
「 私と
「 え…――― ? 無い……と思うけど……? 」――― 珍しく、真っ直ぐ見つめて来た
「 どうして、そんな事 聞くの? 」
「 いえ……何でもありません 」 ――― 再び
( ――― めちゃくちゃ気になるんだけど……! )
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