「 蓮の国の姫君 」( 二 )
余りにも突然で、王宮に仕える人間だけでなく国中が少なからず動揺していた。
それだけ、
父親だけじゃなく、母親もすでに
まだ幼さが残る少女には、その孤独と 父を継いで一国の
二つの運命の重圧を受け止める事などできなかった。
――― 本来、リエン国では 王の息子・娘は 十六歳になるまでは、あまり人前に出る事が無く過ごす。
子供達は十六歳を迎えて、はじめて 国民や他国の王族などにお披露目される。
十六歳を迎えるまでの間は、自身の親である王と王妃と
身の回りの世話をする
兄弟姉妹がいる場合は、母親が同じであれば幼少の時から交流する事もあるが
そうじゃない場合は、十六歳になるまでは
大事な次期国王候補者達が暗殺されたりしない
十六歳になる際の顔見世・・・簡単に言えば ” 御披露目の儀式 ”をおこなっていない者が
王位を継承した事例はこれまでに無かった。
その
事実、
そんな事をすれば、
例え、十五の少女でも 誰もいないよりかは
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