第2話始業式フラグ
俺の名前は大西悠。今日から中学3年生だ。先程のフラグ回収に失敗してしまった。あぁ。失敗した。なんであそこでババアが出てくんだよ。それに普通に遅刻したし。あいつって不良?とか聞こえてくるんですけど。最悪だよ。てか、普通に新しいクラスじゃん。隣は誰か...。「初日から遅刻とかまた何か馬鹿なことしてきたんじゃないでしょうね?」「なんだ。瑠璃か。」なんだとはなによ。と、言う、コイツは大津瑠璃。小学生の時からそこそこ仲良くて、俺の数少ない女友達だ。顔はそこそこ可愛いのだが、何せ俺に冷たい。もう完全に恋愛対象外だ。「ババアに角でぶつかったんだよ。」「何それ!始業式に遅刻して、曲がり角でババアとぶつかったって!!まさかそのババアがアンタの未来のヒロインだったりして!」「うるせぇ。」女子らしからぬ下卑たる笑い声をだしやがって。やっぱこいつは無いな。俺が大西でこいつが大津だから出席番号が同じで隣とか、はぁ始業式フラグも回収失敗か。俺は気持ちを切り替えて美少女を探す。すると後ろから聞きなれた声が聞こえる。「なぁ悠、このクラス結構いいと思わねーか。」「誰かいいのいるか?」コイツは親友の花笠拓也。アニオタで、俺の親友。「んー。結構いるぞ。」まず、拓也が出したのは、生徒会長の水樹雪。顔は綺麗で勉強もスポーツもできる、パーフェクトガール!もはや近づくことすらできない存在。それなのに、俺なんかにも優しく声をかけてくれるから彼女は生徒会長なのだ。「悠くんどうかした?」「あ、ぎ!!」いってー舌噛んだー。やっぱ、あの美少女に声をかけられるとテンパるんだよな。「フフ。大丈夫?今、舌噛んだでしょ?舌見して。」重心を下げ、俺の懐に入った水樹さんは上目遣いで俺を見て優しく頬に触れた。顔から全身にかけて熱が伝わり、あぁこの人と付き合いたいと思いながら俺の意識は飛んでった。
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