第5話

早朝六時、名鉄岐阜駅前の小さなロータリーには、百名近い少年たちが紫水学園行きのリムジンバスを待ち構えていた。

四月といえ明け方は肌寒く、皆、白い肌に頬を漆に染めて、不安と寒さから震えるようにして立ち尽くした。

豪田が駅に辿り着いた頃には、既に多くの生徒が大荷物を持って並んでおり、漸くバスが訪れると、生徒らは順々に席に座っていった。隣席に座る名も知らない同窓生。互いに言葉を交わすこともなく、緊張した様子で出発の時を待つ。

少年たちを乗せた数台のバスは、まるで護送船団のように岐阜駅を出発すると、そのまま二十一号線まで南下した後に、岐阜各務原インターから東海北陸自動車道を北上した。

市街地を抜けると、車窓の外は一気に郊外らしい景色を伴い、左手に権現山の頂や、右手に各務原の山々を眺めながら、バスはひた走った。

紫水学園は、岐阜県下呂市と長野県玉滝村のちょうど県境に所在し、学生寮もまた、同地区に近接している。同学園は、文武ともに県内で最も優秀とされ、入学倍率が高く、入試は各市町村に設置されたテストセンターで行われた。その他、入学説明等も特設の会場で行われたため、新入生にとっては入学式が同校への初めての訪問となるのだ。

同校の敷地は御嶽山沿いの険しい丘陵地にあるため、交通のアクセスが悪く、一歩足を踏み入れれば、卒業まで出ることは出来ない。

生徒らを乗せたバスは長良川沿いを走りながら、美濃関ジャンクションで東海環状自動車道を東方に向い十五分、富加関インターを降り、ここから五十八号線の険しい山道を登っていく。

ここまで来ると、周囲は山々に囲われた窪地状の田畑があるだけで、時折、顔を覗かせる集落以外に人の気配はない。

岐阜駅を出発してからここまで約二時間、どこまで突き進むのかという生徒らの不安を他所に、バスはどんどんと山奥に進んでいく。

両手に広がるブナの原生林の合間に、鹿や日本猿、キジが顔を覗かせると、いよいよ手付かずの原風景へと変わっていった。

「生まれてから十五年間、岐阜に住んでいるが、こんな山奥までに入ったことはない…」

豪田は心の中で呟きながら、窓外の景色を目に焼き付けた。


出発から四時間、途中、一度の休憩もなく山道を走り続けたため、生徒の顔には疲れの色が目立った。

バスは下呂に入り、高山本線と併行するように四十一号線を進む。

この辺りは飛騨高山に向かう登山客も多く、先ほどまでの山道と比べると、やや開けた印象を与えたが、小坂町を過ぎた辺りから四十一号線を外れ、バスは片側一車線のさらに細い路地へと突き進むと、いよいよ道なき道の様相となった。

車幅三メートルもないであろうかという狭い路地を、大型リムジンバスが迂回しながら登っていくと、バス内には不安な表情を浮かべながら外を眺める生徒が増えていった。

「おい、崖っ淵を走っているぞ…、落ちたら死んでしまう…」

枝を折りながら山道を進むバス。

三十メートル程はあろうかという深い丘陵を横切ると、バスは大きく揺れながらバランスを失った。


「―これより先はバスが走行出来ないから、山道を歩く。皆、逸れないように付いてまいれ」

引率の教員が生徒をバスから下ろすと、点呼を取り始めた。

ここまで四時間以上。ここから更に、道なき道を上るとなると、相当に体力を消耗してしまう。

野球で鍛えた豪田でしても、さすがに疲弊し切り、並々ならぬ想いがあった。

「ああ、腹が減ってしまった。これ以上は歩けない、休憩にしてくれませんか」

生徒の一人が、山道横の小岩に腰を下ろすと、項垂れるように言った。

野球推薦の豪田とは異なり、明らかに体力のなさそうな蒼白い顔をし、また額からは、大粒の冷や汗を流していた。早朝六時から現在に至るまで、飲まず食わずで移動し続けた少年の体力は限界を超えていたに違いない。

教員は、いつまでも腰を上げずに隊列を崩す生徒の元に歩み寄ると、思い掛けない行動に出た。

「貴様、弱音を吐くな、馬鹿者!」

突如、生徒の顔面に鉄拳が飛んだ。

途端、鼻の骨が折れた鈍い音と、鮮血が宙を舞った。

「腹が減ったら其の辺に走る野鼠を食え、喉が渇いたら地下から湧き出る山水を飲め。いつまでも小言を垂れておるな、貴様は今日から高校に入学するのだ。義務教育期間は終わった。甘えは許されんぞ」

生徒は教員に叱責されると、鼻から大量の血を流しながら、呆気に取られた様子でその場に俯いた。

「項垂れておるな、遭難したら、獣に取って食われるぞ、這ってでも付いてこい、さもなくば、貴様に訪れるのは死のみ―」

時代錯誤を感じさせるような古い物言いで教師は言い放つと、再び百名の新入生は隊列を組み直した。

他の生徒も、同様に疲労困憊していることに違いはないが、鉄拳制裁の惨劇を目の当たりにし怖気づいたのか、以降は誰ひとり文句を言わずに山道を登った。


漸く寮に辿り着いた頃には、既に陽光が西に傾きつつあり、時計の針は午後五時を示していた。

岐阜を早朝六時に出発し、バスで四時間移動、さらに五時間もの間、飲まず食わずで山道を歩き、全身の筋肉が千切れるような猛烈な疲労感を伴った。

一隊は、有針鉄線の張られた門を恐る恐る潜ると、建家手前にあるエントランスへと向かった。

鬱蒼とした森中にある寮は、その全貌は視認し難いが、古びた煉瓦の壁面を見る限り、築年数は四十年以上は経過していると思われる。

紫水学園の創設は古く、戦前に建てられたであろう石碑には、空襲で焼き爛れた痕跡が残されていた。

生徒らはいったん手荷物を置くと、入寮式の行われる講堂へと招かれた。

堂内には既に、新入生を待つ先輩寮生が大挙しており、新入学生の顔色を覗こうと、身を乗り出していた。

しかし、そんな先輩を見て、豪田は、妙な悪寒を感ぜずにいられなかった。

寮生は皆、頭を青く剃り上げ、白装束に草履袴という異様な恰好をしており、眼光も鋭く、とても通常ではないと感じた。猛烈な圧迫感に苛まれながら、豪田は緊張した面持ちで席へと着いた。

「これから、紫水学園御嶽寮の入寮の儀を執り行う。生徒は全員規律をし、最敬礼で寮館長を迎え入れよ」

午後六時、息つく暇もないまま、入寮の儀を迎えた新入生一同。

式典中、豪田は講堂の内部を見回した。五メートルはあろうかという数寄屋造りの高い天井は歴史を感じさせ、また講堂の壁面には、古い文字で寮則が記されている。


一つ、女子禁制、誘惑は成長を阻害する

一つ、定時行動を厳守すること

一つ、万事に感謝の意を込め、国家に忠誠を尽くす

一つ、学徒たる、勉学に運動に全力で勤しみ、弱音を吐く者は、時に暴力制裁も辞さない

一つ、これらの寮則を破る者は人間に非ず


豪田は、慇懃な雰囲気の中、静かに壇上に目を向けながら傾聴を続けた。

寮長による司会進行で始まった儀礼は、一度の称揚が上がることもなく、異様なほど冷たく厳かな雰囲気に包まれた。途中、胸元まで伸びた長い白髭の老人が壇上に上がった。寮の館長であるという。

館長は、一度、大きく咳き込むと、声調を上げて講和を始めた。

「館長の丸華白善だ。まずは、入学おめでとう。これからの高校生活、辛いこともあるだろうが、皆で手を取り合って歩んでいくように。また一点だけ、注意事項であるが、寮外にある森には絶対に入らぬこと。以上だ―」

素っ気ない挨拶で始まった入寮の儀式であるが、ある理由により、生徒らにとっては、翌日の入学式以上に重要な意味を持つ式典である。

そこには、「組分けの儀」と呼ばれる、今後の学園生活を大きく左右する催事があったからだ。

紫水学園御嶽寮は四棟に分かれており、百名の新入生が其々の寮ごとに二十五名ずつに割り振られる。

高校三年間、寮の組分けは一度も変わることはなく、体育祭や文化祭などの催事も、所属寮により活動体が形成されるため、入寮時の「組分け」は生徒にとって最も重要な意味を持つのだ。

御嶽寮の「組分け」は、学校創設以来、独特の風習の中で行われていた。

講堂に全入寮生を集めると、壇上で丸華寮館長が、新入生一人一人に対し黒頭巾を被せ、組分けを実施する。

組分けの基準は、生徒の表情など外見から分かる為人に依り、寮館長の独断と偏見だけで決定する。

一学年百名、全四組あるため、個々の為人を鑑みて、偏りのないよう、平等に組分けを実施するのだが、スポーツ特待生や学業優秀者など、他に隔てた能力を持つ新入学生の組分けは特に注目を浴びることになる。

「―では次、豪田勇貴」

中学時代、野球で全国的に名を馳せた豪田は、学内で既に高い知名度を有し、豪田の番になると、先輩は皆、固唾を飲んで組分けの行末を見守った。

豪田は、恐る恐る椅子に座ると、丸華は、長髭の合間から彫刻のように深く刻み込まれた皺を寄せながら、豪田と対峙した。

「随分と緊張しているようじゃが、この男は勇気があり、根性も座っているため、将来、何某の分野で活躍できるじゃろうと、ワシは予測する」

豪田の顔には黒々と輝く真っ直ぐな瞳がある。

緊張からか、その目は右、左に泳いでいたが、丸華の目には、豪田の瞳の中に、確かな将来性が見えたのだ。

「どこか希望はあるかのう?」

(スリザリンは嫌だ、スリザリンだけは絶対にやめて下さい)

「ほう、スリザリンは嫌か…」

丸華は小声で呟くと、豪田の将来を占うように、二、三度瞑目し、こう言い放った。

「スリザリン!」

かくして豪田は、学内で最も問題児の集まると謂われるスリザリンへの入寮が決定した。

入寮式が終わると同時に豪田は、今後、三年間生活を共にする寮生らとスリザリン寮に向かった。

スリザリン寮は、北東側、鬼門と呼ばれる方角にあり、その背後には、活火山でもある御嶽山が聳え立つ。

御嶽山は万物の信仰対象とされている一方で、過去に小規模の噴火を繰り返し、紫水学園においては、災いをもたらす存在として厭われていた。

紫水学園では、そんな災いを引き起こす死霊の山を鎮静化させる目的で、忌避の意味を込め敢えて北東の方角にスリザリン寮を創設したのである。

慰霊目的で建設されたスリザリン寮には、もともと生徒は住んでいなかったが、その後、紫水学園の募集生徒の増員によって、スリザリン寮を開放した。

しかし、災いをもたらす死霊の棲処を解放したことで、怪奇現象など度々不穏な噂が掻き立てられ、実際、同僚に配属した生徒に怪我や不幸が齎されたり、また脱走や失踪も絶えなかった。

これによりスリザリン寮に在籍する生徒は、他の寮生から気味悪がられ、「スリザリンの生徒は祟られる」といった類の噂が立った。実際、スリザリンには文武有能な生徒が集まる傾向が強いが、怪我や病気、災害によってその才能を失う者が後を絶たず、入寮時点でスリザリンに振り分けられることはつまり、その後の人生の破滅を按じた。


「―こらからスリザリンの入寮式を開始する」

新たにスリザリンに配属された二十五人に生徒は、不安な表情を浮かべながら、今後の寮生活の手解きを受けた。

寮は、寝室、風呂、便所、そして食堂が併設されており、ここで三学年七十五名が起寝を共にすることになる。

「俺がスリザリン寮長の鮫島だ」

寮長の鮫島賢太郎は立端があり、男らしい低い声質が特徴的であった。

言うまでもない、今春の甲子園大会で紫水学園を準優勝に導いた立役者であり、野球部の主将でもある鮫島は、他の生徒からの信頼も厚い。

「これから貴様らに社会人としての手解きを与えたいと思うのだが、それより先に、貴様ら、身嗜みがなっておらん!」

鮫島の前に整列させられた新入生の面々は、二年生以上の先輩寮生に面罵されると、次々と髪の毛を掴まれた。

中学時代も野球部に所属していた豪田は、もともと坊主頭であったが、先輩生徒に竹定規を当てがわれると、

「頭髪六ミリ、色気を出すなよ」

と、怒り鉄拳の後に頭をバリカンで刈られた。更に剃刀で剃られ、綺麗さっぱりと、僧侶のような風貌となった。頭髪のなくなった頭部には、殴られた痕跡が赤黒く、くっきりと残っていた。

内部事情を知らず、もともと長髪の新入生は、「なんだこの髪形は」と髪を掴まれた挙句、「長髪は女の証拠だ、尻穴を掘るぞ」などと罵詈雑言を浴びせられ、殴る蹴るの暴行の後、やはり頭を剃られるのであった。

かくして紫水学園に在籍する生徒は、皆、修行僧の出で立ちをしており、週に一度、互いの頭を剃刀で剃り合うのが日課となった。


午後六時に入寮式を終えた一行は、続いて寝室に誘われると、その奇怪な様子に言葉を失った。

「二十五名もいるというのに、これほど狭いのか…」

寝室は、凡そ二十畳程の広さの和室で、一学年二十五名が暮らすには余りにも狭すぎた。

それだけでなく、所々、茶色く変色した古い畳と、穴の開いた障子紙、壁には爪で引っ掻いたような血痕が幾つも残されており、あまりの不気味さに、生きた心地すらしなかった。

新入生らは、下着などの持参品を片付けようとしたが、机、箪笥といった高尚な家具はなく、一人一箱の衣装ケースが渡されると、その中に肌着や身廻品を入れた。

「入浴だ、貴様ら、ダラダラしていないでさっさと準備をしろ」

息つく間もなく、定刻行動が強要される。

夜七時。風呂の時間になると、寮監が懐中時計を持って風呂場に立ち、なにやら計測を始めた。

先輩の説明によると「御嶽寮には浴室が一ヵ所しかなく、三百名の生徒を二十五名ずつ十二班に分け、一班五分、計六十分で入浴を済ませる」というのだ。

入浴は時間延長が許されず、前班の入浴時間が伸びると、皺寄せを喰らった後班は、風呂に入れず仕舞いとなる。

「これもまた、連帯責任、全体主義の思想を植え付ける上で重要なのだ、風呂に入る時間も効率性を優先し、遅れが出れば、後に閊える生徒に迷惑をかけるのだ」

風呂場に向かった新入生らは、ここでもやはり面喰ってしまうのだった。

風呂といっても、古いタイル張りの湯船は温度調整が効かず、前半の方の班は五十度に熱っされた湯に肌を赤くし、後半は二百数十人分の垢の浮いた汚い湯に入るのである。

洗面台のシャワーも、塩ビホースの至極簡易的なものであり、ある場所では熱湯が噴き出、またある場所では極寒の飛騨高山で冷やされた冷水が出るため、風呂場の至る所で「熱い」だの「冷たい」などの叫び声が聞こえるのだが、それを聞いた寮監は「贅沢を抜かすな」とやはり生徒に暴行を加えるのだ。

夜八時になり、風呂から上がった生徒達は、続いて食事の準備をはじめた。

紫水学園は、生徒間に厳しい上下関係があるため、食事の準備は一年生の仕事であり、新入学生は二年生の手解きを得ながら準備を進めるのであった。

「箸の持ち手は左倣えだが、当然、左利きの生徒は逆だ、少しでも誤ると、先輩から怒り鉄拳が飛ぶから覚悟しろよ」

寮長の鮫島は野球部で全国的にも有名な左腕投手で、寮長席には、皆と逆並びの箸が添えられた。

御嶽寮には栄養士が常駐しているが、献立は、玉蜀黍粥と薩摩芋、時折、鰊の塩麹漬けが出されるくらいで、味気がなく、とても食えたものではない。

「戦時中は三食口にすることも出来なかったんだぞ、有り難く食えよ」

食事前に鮫島は説教がましく言ったが、平成の時代で、何故、戦時下の食事と比較されるか理由も解せない。しかし、先輩の教えに口を出すなど言語道断、反論すると鉄拳が飛ぶため、黙って食うしかない。

食事は五分で済まし、食事中の会話は厳禁、音を出すのも御法度とされるため、箸を置くときも気が気でない。献立に漬物があったときは大変で、沢庵は噛まずに舌で潤かしてから飲むのである。

「しかし、味が薄いな、塩味のへったくれもない、まるで湯に沈んだ豆腐を食っているようだ」

豪田は、精進料理のようなあまりにも素っ気ない味付けに嫌気がさし、目の前にある醤油差しに手を差し伸ばすと、茶碗に数滴、垂らした。

「おい、一年糞坊主! 貴様、調味料を使ったな!」

鮫島が豪田の方を指差すと、豪田は、自分の方を向く多くの目線を感じた。

「なに? 貴様、随分と生意気やな」

鮫島の声に反応するように、二年生以上が一斉に立ち上がると、豪田を囲んで言った。

「一年のくせに調味料など言語道断、味覚に刺激を求めるなど、色気を出すな、貴様は罰として、一週間白米抜きじゃ」

豪田はその日の夕飯を召し上げられると、そのまま極寒の上俵山に放り出され、褌一丁のまま、二時間正座の制裁を受けるのであった。

「しかし驚いたものだ。噂では聞いていたが、我が御嶽寮たるや、本当に人っ子一人いない丘陵の上にあるとは…」

豪田の頭上には、不気味なほどに綺麗な星空が広がっていた。

ここに来るまで、県庁所在地である岐阜市を出発し、美濃加茂、白川、下呂と、野を越え山を越え、さらに御前山、若栃山、椹谷山、そして上俵山と、大小幾つもの山を越えてきた。登山ルートからも離れた手付かずの丘陵地帯に人の気配はなく、携帯電話やインターネットといった電波は愚か、電気、ガス、水道といった、まともなインフラが揃っているかも疑問であった。

豪田は、制裁という名目ながら、満開の星空の下で、初めて親元を離れて暮らす哀愁を、全身で感じるのであった。

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