第15話クレア卿との対談

その部屋はソファーが向かい合うように置かれてあり、おそらくは応接室なのだろう


クレア様はそのソファーに腰掛け俺達を見ていた

クレア様を見るとやはり王宮で あった時と同じように髪で目元をどうにかして隠そうとしていた


クレア様は未だに俺達を見ていた



・・・見ているだけである


キャサリンさんがクレア様に話しかける

「この方達はまだこの屋敷のルールを知らないので お館様から話しかけるべきかと」


「あぁ...う、うんそうだね...」


「え、えぇと...この屋敷はどう?」


「え?あ、はいとても綺麗で素晴らしいと思います」

「そう....良かった..」

そう言って微笑む彼女はとても可愛らしく一瞬目を奪われていた


なんだよこれ...破壊力強すぎだろ


しかし手を出した瞬間殺されるのは目に見えるので自分を鉄の理性で押さえつける


「えぇと...この屋敷のルールについて教えるね.....

この屋敷では身分の違いは考えないようにしてるの...だから私に敬語は使わなくていいし...シュン君もほかの人に優しくしてあげてね?」


それでこの人は俺達が話しかけるのを待っていたのか......


「はい、分かりました」


「あ、あの...これからシュン君はどうする予定なの?」


確かに、それを決めなければならはい...

文字の勉強と剣術と魔術の訓練って言ってたな...


「しばらくはこの場所で文字の勉強と剣術と魔術の訓練をしたいと思っています」


「...魔術...」

クレア様が何かを言ったようだが聞き取れなかった

聞き返そうとするがその前に

「う、うんそうだね!...じゃあ...私が手配をしておくよ」


マジか!?それはありがたい!


「ありがとうございます。ご恩に報いるように頑張りたいと思います」


こうして俺の屋敷生活が始まった。

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