雷撃用意      同日 一八二三時

 レーダー室からの情報によると、敵重巡はその針路を北東から真北の方角に変更したとのことであった。東に舳先を向けている第一〇一戦隊の各艦に対して、ほぼ直角に進んでいるという訳である。彼我の距離は約四海里だ。

 ホレイシアはためらうことなく、眼前に迫る次の敵のもとへ向かうよう全艦に命じた。三隻のL級駆逐艦は目標と並走すべく、左へ舵をきって変針を開始する。その後方では先ほど放たれた敵の照明弾が、いまだに周囲を照らし続けていた。

 彼女たちの行動に対する反応があったのは、おおよそ一分後のことであった。


 空気を引き裂く音が聞こえてきたかと思うと、二番艦である〈レックス〉の左舷側に巨大な水柱がいくつも噴き上がった。駆逐艦の砲撃によって生じるそれとは、直径も高さも桁違いである。敵重巡の二〇・三センチ主砲が、発砲を開始したのだ。

「距離も近いし、すぐに副砲も撃ちはじめるでしょうね」

 ホレイシアはそう呟くと、電話員に指示をだした。「各艦へ通達。『右砲戦用意、目標は敵重巡洋艦』」

 その時、ひとりの士官が彼女に声をかけた。

「艦長、魚雷は使わないのですか?」

 尋ねたのは、水雷長のエリカ・ハワード大尉であった。彼女は艦橋の一角に設けられた、魚雷用発射指揮装置のそばに立っている。戦艦クラスの主砲の数倍に相当する爆薬によって喫水線下に大穴をあける魚雷は、小柄な駆逐艦にとって切り札といってよい兵器だ。

 ホレイシアは残念そうに答えた。「申し訳ないけれど、水雷科はそのまま待機していてちょうだい」

 上官の言葉に、ハワード大尉はうなだれつつ「分かりました」と答えた。その様子を見たリチャードは、気持ちを察しつつも艦長の言葉にも理解を示す。波の影響で針路が狂いやすい魚雷は元来命中率が低く――一〇発はなって一発当たればいいというレベルだ――、そのうえ〈リヴィングストン〉は発射管に装填済みの三発しか持っていない。

「艦長、どうされるつもりですか?」

「……私に考えがあるわ。大丈夫よ」

 リチャードがこらえ切れずに尋ねると、ホレイシアは正面を向いたままそう答えた。

 しばらくして、各艦から応答があった旨を電話員がつたえてきた。ホレイシアは頷くと、新たな命令をくだす。

「撃ち方はじめ」

 敵重巡の砲弾が降り注ぐなか、〈リヴィングストン〉は反撃を開始した。砲術長は照明弾を使わず、レーダーによってもたらされる情報のみを頼りに狙いを定めている。すぐに僚艦たちもこれに倣い、第一〇一戦隊は左舷側へゆるやかに旋回しつつ発砲を続けた。

 目標は大型艦のため、夜間のレーダー射撃であっても照準は比較的容易であった。一〇・五センチ砲弾が、吸い込まれるように次々と命中する。小規模ながら火災も発生し、それによって敵の位置が肉眼でも――部分的にではあるが――確認できるようになった。

(まるで、象を針で小突いているようなものだな)

 敵艦を眺めていたリチャードは、思わず内心でそう呟いた。砲弾は確かに当たっているが、攻撃の勢いが衰える様子はまったくない。より大型の戦艦ほど重装甲でないとはいえ、重巡洋艦にとって駆逐艦の砲撃は豆鉄砲とさして変わらないのだ。今のところは、心理的圧力以上の効果を発揮できていないだろう。だが抵抗の意思を示すことで、敵が船団への襲撃を諦めればそれで十分だ。

 いっぽうで敵重巡の攻撃は、副砲のそれも加わって次第に激しさを増してきた。至近に着弾して生じた水柱が、第一〇一戦隊の各艦を揺さぶる。

 突然、振動と共に耳障りな高音が鳴り響いた。敵の放った副砲弾、そのひとつが艦橋構造物をかすめたのだ。間一髪の出来事に、その場の将兵たちはみな冷や汗を流す。軽量・快速に重点をおいて設計される駆逐艦に、敵弾をはじくような防御力は存在しない。

「艦長、定針おわりました。ただいま敵重巡と並走中」

 シモンズ大尉がそう報告したのは、砲撃開始から二分後のことであった。敵との距離は二海里――約三・七キロにまで迫り、発砲を続けながら〈リヴィングストン〉のほぼ真横を走っている。

 ホレイシアは頷くと、航海長に命じた。

「ジェシー、針路そのまま。しばらく直進」

「直進、ですか?」

 着水した敵弾にたびたび揺さぶられる艦上で、シモンズ大尉が驚いてそう言った。

「そうよ。二分後に取り舵いっぱいで、敵重巡から離れてちょうだい。雷撃を行ったように偽装するわ」

「わ、分かりました」

 上官の返答に応じると、シモンズ大尉は緊張した顔つきで正面に目をやった。命令を耳にした他の将兵も、その多くが命令の意味するところを察して表情を固くしている。

 ホレイシアの狙いは、目標に転舵を強要するところにあった。魚雷が向かっていると思えば敵重巡は左右いずれかに舵をきり、あるいは減速して行き脚を止めようとするだろう。大型艦は変針や再加速に時間を要するため、時間稼ぎにはもってこいの手段である。

 ただし、それらしく見せるには相応の『演技力』が求められる。この場合、照準や魚雷の調整に必要な時間を考慮して、一定時間のあいだ艦をまっすぐ進ませねばならなかった(たとえば照準を定めている間に転舵すると、標的の位置データを正確に測ることができなくなる)。

 つまり〈リヴィングストン〉とその僚艦たちは二分間、敵の攻撃を避けるために舵をきることができなくなるのだ。

 そして、悪い事というのは往々にして重なるものである。

「敵駆逐艦群が再び接近しつつあり。現在地は本艦から見て一〇時方向、約五海里」

 レーダー室からそう知らせが入ったのは、直進を始めてから二〇秒が経過した頃であった。四〇秒後、〈リヴィングストン〉の左前方で閃光がきらめき、敵駆逐艦の一二・七センチ砲弾が飛んでくる。

 以後、第一〇一戦隊は二方向からの砲撃に晒され、無数の水柱に囲まれながら進んでいった。火力が分散してしまうため、敵駆逐艦群への応射はおこなわない。

 以後、第一〇一戦隊は二方向からの砲撃に晒され、無数の水柱に囲まれながら進んでいった。火力が分散してしまうため、敵駆逐艦群への応射はおこなわない。各艦は大小様々な砲弾を浴び、戦闘力こそ維持したがその船体へダメージを蓄積させていった。

 ホレイシアがようやく口を開いたのは、二分をすこし過ぎたときであった。

「ジェシー、取り舵いっぱい」

「ヨーソロー。とおーりかあーじ、いっぱい!」

 シモンズ大尉が大声でそう指示すると、〈リヴィングストン〉は直ちに転舵を開始した。すぐに僚艦たちもこれに続き、第一〇一戦隊はおおいそぎで左折し針路を西に向けていく。あまりに急激な変針のため、船体は今にも甲板が海面へ触れそうなほど傾いていた。

 ホレイシアたちは偽装雷撃の結果が出るのを待った。

「敵重巡、回避行動をとりつつあります!」

 変針終了後に見張り員がそう声を上げると、ホレイシアは一瞬だけ頬を緩ませた。その直後に、レーダー室からも報告がもたらされる。それによれば敵艦は速度を一五ノット程度にまで落とし、彼女たちとは反対方向の東側へ舳先を向けていた。

「副長」

 ホレイシアは後ろを向くと、リチャードのほうを見て尋ねた。敵重巡が回避行動にはいったため、こちらを狙う砲火は大幅に減少している。

「あの重巡を、単独で撃破することは可能かしら?」

「……難しいですが、魚雷を当てることさえ出来れば」

「可能性はあるのね」

 上官が尋ね返すとリチャードは僅かに俯き、一瞬だけ思考を巡らせて「はい」と答えた。

 ホレイシアは副長の言葉に頷くと、受話器を手にして部下の艦長たちを呼び出した。彼女たちとしばらくの間やりとりし、おれが終わると次の命令を艦内にくだす。

「敵駆逐艦群は〈レックス〉と〈ローレンス〉の二隻にまかせるわ。私たちは敵重巡へ再度接近し攻撃、可能であれば雷撃を敢行します」


 僚艦に別れを告げた〈リヴィングストン〉は、反転して東のほうへと向かっていった。敵重巡ホレイシアたちにむけて主砲を放ちつつ、南西方面へと旋回しはじめている。相手は主砲の射程圏外に位置しているため、こちらはまだ砲撃できない。

「おそらく敵は、先に我々を撃破するつもりなのでしょう」敵情を確認したリチャードが言った。「船団へ襲い掛かっている最中に、後ろから刺されるのを恐れているのだと思います」

 それを聞いたホレイシアは尋ねた。

「つまり、私たちのことを脅威と捉えているのかしら?」

「その通りです」

「おかげで、船団が逃げる時間を稼ぐことができるわ」

 ホレイシアが笑いながら答えると、敵弾のひとつが船体近くに着弾した。水柱が立ち上り、滝のような勢いで飛沫が降り注いでくる。

リチャードは濡れた顔をしかめさせると、腕時計に目をやって時間を確認した。現在時刻は一八三八時である。〈リヴィングストン〉が最初に照明弾を発射し、戦闘を開始してから三〇分ほどしか経っていない。

(てっきり、一時間は過ぎていると思っていたのだが)

 驚いた彼がそう内心で呟いていると、電話員が声をあげた。

「レーダー室より報告。敵重巡は本艦から見て左四五度、約六海里にあり。針路は方位二二〇」

 ホレイシアは報告を耳にすると、少し考え込んでから命令をだした。

「ジェシー、敵の右舷側につくよう針路を調整して」

「分かりました」

 シモンズ大尉が応答すると、ホレイシアは続けて水雷長のほうを見る。「エリカ、待たせたわね」

「はい。ようやくですね?」

「ええ、頼むわよ」

「了解しました!」

 ハワード大尉は元気よく返事をかえした。

 その後も、〈リヴィングストン〉は目標に向けて前進を続けた。敵重巡は照明弾を交えつつ砲撃を続けるが、至近弾ばかりで幸いなことに命中弾はない。

「敵重巡、主砲の射程圏内に入りました」

 そう報告がはいると、ホレイシアはすぐさま射撃を命じた。さほど間をおかずに主砲発射がはじまり、――ただし目標は正面にいるため、撃てるのは艦首部の砲座だけだ――一〇・五センチ砲弾がたて続けに飛翔していく。

 水雷長が雷撃用意よしと伝えてきたのは、砲撃開始から二分経ったときであった。荒天による命中率の低下を考慮し、軍艦としては至近距離といってよい一・五海里で発射するとのことである。予定時間は今から更に三分後だ。

 ホレイシアはこれを了承すると、雷撃実施まで現在の針路を保つようシモンズ大尉へ指示した。リチャードはその様子を耳で追いつつ、敵重巡が所在する正面に目を向けていた。

 互いに向かい合って進んでいるため、二隻の間は急速に、――既に三海里までちかづいていた。闇夜のため視認するのは困難だったが、砲撃によって閃光が生じた一瞬だけ、その城塞を思わせる巨体が浮かび上がってくる。

「まるで決闘ね」

 いつの間にか同じように敵艦を眺めていたホレイシアが、喧噪のなかでそう呟いたのを彼は聞き逃さなかった。

(こんな時になにを暢気な)

 リチャードは上官の言葉に若干あきれたが、少し考えて成程と思いうなずいた。現状の展開は、いにしえの騎士たちが好んだ馬上槍試合のそれに近い。相手の懐に飛び込んで、決定的な一撃を加えるべく疾走しているのがまさにそれだ。

「艦長、発射まであと一分!」

 敵艦との距離が残り二海里をきったとき、ハワード大尉が叫ぶようにそう報告した。ホレイシアは了解とこたえ、その時が来るのを待つ。リチャードを含む他の艦橋要員たちも同様だ。

 〈リヴィングストン〉が突如として、目のくらむような光を浴びたのはその時であった。


「うっ……んん……」

 艦橋の床へ仰向けに倒れていたリチャードは、体の節々に感じる鈍い痛みで目を覚ました。周囲ではなにか焼けているようなにおいが鼻につき、甲高い動物の鳴き声らしきものが聞こえている。

(俺はなぜ、こんな寒いところで眠っているのだろう?)

 ぼんやりとした頭でそんなことを考えたリチャードだったが、意識が明瞭になると共に上体を起こして周囲を見回した。

 〈リヴィングストン〉の羅針艦橋の現状は、地獄の一角というべきものと化していた。前甲板から流れてくる煙に包まれたそこには、壊れてバラバラになった機材や人――あるいは人『だったモノ』があちこちに転がっている。動物の鳴き声も、その正体は重傷者の鳴き声や断末魔であった。応急班の要員らしき将兵が数名、負傷者の手当てや状況確認のため忙しく動きまわっている。

 リチャードは体のあちこちを触って負傷していないか確かめつつ、このような惨事に至った経緯を振り返った。

『敵重巡、本艦へ探照灯を照射!』

 そう報告があったのは、彼があまりの眩しさに目を閉じた直後のことであった。それはほかの乗組員も同様であり、将兵たちは程度の差こそあれ、みなパニック状態に陥っていく。双眼鏡を構えていた見張り員の中には、光を直接見てしまい目がくらんでしまう者もいた。艦長であるホレイシアも、突然の事態になんの指示も出すことができない。

 相手が混乱している隙をついて、敵艦は行動を開始した。すぐさま取り舵を切って船体右舷をこちらに向けはじめ、そこにある副砲と前部主砲による一斉射撃をはじめたのだ。二〇・三センチ砲四門と一〇・五センチ砲六門という、駆逐艦とは比べ物にならない火力が〈リヴィングストン〉へ次々に放たれる(しばらくすると、後部主砲もこれに加わった)。ホレイシアはこれに対処できず、〈リヴィングストン〉は無数の砲弾が飛び交う中をただ突き進んでいった。

 前甲板で爆発が起き、その衝撃が艦橋へ襲い掛かるまでにさして時間はかからなかった。

「副長、無事だったようね」

 リチャードにそう呼びかけたのはホレイシアであった。彼は上官のいるほうを向いて、立ち上がりながら応じる。

「自分は大丈夫です。しかし艦長、その腕は……」

 リチャードの口調には、驚きと不安が含まれていた。おそらく骨折したらしい右腕を、ホレイシアは包帯で吊っている。

「ああ、これ?」

 痛みをこらえてひきつった笑みを浮かべて、彼女は右腕を軽く振りながら答えた。「これくらい平気よ。死ななかっただけでも十分だわ」

「……この状況では、確かにそういいたくもなりますね」

 頷いたリチャードは、そのあと艦橋の前方へ歩いていった。床に落ちている『モノ』を避けて進み――服装からみてシモンズ大尉とおぼしき、左肩とそこから上が存在しない士官の肉体も含まれていた――、身を乗り出して下を覗きこむ。〈リヴィングストン〉は速力を落としており、艦上へ降り注ぐ水しぶきはその量を減らしていた。

「ひどい有り様だな」

 彼は前甲板の惨状を一瞥して、思わずそう呟いた。先ほどまで射撃を行っていた一〇・五センチ連装砲は跡形もなく、砲座があった場所からは代わりに煙が立ち上っている。敵弾がそこに直撃し、操作員もろとも吹き飛んだのだ。リチャードを失神させ、艦橋に大きな被害を与えた爆風の原因はこれであった。真下にある弾薬庫に引火しなかったのは、不幸中の幸いとしか言いようがない。

 しばらくすると、〈リヴィングストン〉では珍しい男性の声が聞こえてきた。

「艦長、被害状況の集計おわりました」

 そう言ってホレイシアに敬礼したのは、ウィリアム・コックス一等兵曹であった。水上戦闘時は出来ることがないため、対潜科のメンバーは各部署の応援にまわされている。彼の配置先は応急班であり、身に着けているコートは油まみれになって汚れていた。

 コックスは右手を下すと、ポケットからメモを取り出してその中身を読み上げる。報告は以下の通りであった。

  〇前部主砲消失、砲員は全滅

  〇四〇ミリ八連装機関砲損傷、使用不能

  〇レーダー故障、ただいま修理中

  〇船体数か所で浸水確認、応急処置を実施中

  〇機関室異常なし、全速発揮可能

  〇これまでの人的被害は戦死一二、重傷九、軽傷一八

 ありていに言えば、中破と称すべき状態であった。二基しかない主砲のひとつが破壊されて戦闘力は半減し、船体もあちこちが破損している。乗組員も全体の一割が戦闘不能となり、特に艦橋要員は半数ちかくが死傷してしまっていた。

 なお戦死者のなかには、士官が三名含まれている。具体的には前部主砲の指揮官と艦橋付きの二名、ジェシカ・シモンズ大尉と部下の航海士だ。そのほかに数名が負傷しており、水雷長のエリカ・ハワード大尉は現在医務室で治療中である。

 リチャードは尋ねた。「レーダー修理に必要な時間は?」

「回線の断裂だけなので、すぐに完了するとのことでした」

 コックス兵曹が答えると、タイミングを計ったようにレーダー室から連絡がきた。修理が無事おわったとのことであり、続けて敵の位置情報も届く。

「敵重巡は本艦の後方、約六海里にあり。北東方面へ向かう模様」

「どうやら、敵はこちら無力化できたと判断したようです」

「そのようね」

 ホレイシアは溜息をつきながら、副長に頷くと続けて言った。

「けれども、それに従う道理なんて私たちにはないわ。そうでしょう?」

「おっしゃる通りです、艦長」

 リチャードが力強く答えたとき、ハワード大尉がラッタルをのぼって艦橋に戻ってきた。爆風で飛ばされたのか制帽は被っておらず、額には包帯が巻かれている。彼女が敬礼しつつ復帰を報告すると、ホレイシアは嬉しそうにお帰りといって出迎えた。

「さて、戦いはまだ終わっていないわ」彼女はリチャードたちに語りかけた。「私たちは敵重巡へ、もう一度攻撃を行います。エリカ、魚雷はまだつかえるわね?」

「問題ありません。発射管、指揮装置ともに使用可能です」

 水雷長が自信ありげに答えると、ホレイシアは次にコックス兵曹に指示した。

「兵曹は至急、艦橋要員の補充を集めてちょうだい。見張りと電話員で最低五人、出来れば一〇人は用意してほしいわ」

「了解です」

「副長は各部署の状況確認を。それと、ジェシーの代わりに操艦指揮を頼むわ」

「分かりました、お任せください」

 作業は直ちに開始され、リチャードたちは再び戦闘態勢を整えるべく奮闘した。すべての準備が完了したのは、それから三分後のことである。〈リヴィングストン〉は敵を求めて、北に針路をむけて駆け出していった。

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