16回目:飯塚京星<果て無き荒野>
疲れたし、めんどくさい。今は、そんな気分だ。
私は死に
私は重苦しいため息をついた。
こんな気分の時は仕事に身が入らないけれども、だからといって仕事を放り出すわけにもいかない。とりあえず、英雄候補を探して、ああ、あの彼でいいかな、うん。そして、身体強化や魔力を扱う才能、それと追加で、大気の魔力を吸収して自分のものにできる特殊能力
を与えて異世界転生させる。
異世界に転生した彼――
うん、順調な滑り出しだ。この調子なら、しばらくは大丈夫だろう。
翌日、私が見たのは荒野と化した王国だった。
うん、不幸な事故だ。しかし、王国ひとつを地図上から消してしまうほどの凄まじい爆発、これを何かに応用できないだろうか。たとえば、魔力吸収能力を与えて魔王の近くに送り込むのはどうだろうか。……いや、やめておこう。そんなことをして世界を救っても、ほかの女神たちから非難を受けそうだ。
とにかく、今回も失敗だ。ああ、疲れたし、めんどくさい。今度、女神の同期生を誘って旅行にでも行こうかな。
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