第十章
第十章
優の部屋。インターフォンが鳴る。
優「どうぞ、開いてますよ。」
と、声をかけても反応はない。
優「どうぞ。」
ガチャリ、と重い音がしてドアが開く。ジャージ姿の女性、生田祐子が入ってくる。
優「どんどん入ってきていいんです。今日はほかの生徒さんもいませんから。」
祐子はうつむいたまま、部屋に入ってくる。
優「今お茶もって来ますから、そこに座っていてください。」
祐子「ありがとう、先生。」
今にも涙が出てきそうな顔である。
優「まあ、気軽に来てくださいよ。ここは、そんな重たいところではありませんから。」
祐子「先生。」
優「なんですか?」
祐子「自殺とリストカットは、なぜしてはいけないのかな。」
優「自傷行為ですか?」
祐子「うん、やめられないんだ。」
優「なんでかな、、、。僕も考えたことないですよ。」
祐子「私は、本人がつらさから逃れるためだったら、してもいいと思うんだ。でも、親も教師も、みんなやめろっていう。だって、私を傷つけたのはあの人たちなのに。」
優「そうですか。じゃあ、何でもいいですから、話してみてください。」
祐子「私、難しいことを望んだわけでもないんだ。だけど、中学校で点数が取れなかったばっかりに、持ってるものをみんな取られちゃった。点数が取れないっていうことは、そんなに罪かな?」
優「どうですかね。僕も、そんなに良い点数が取れたことがありませんし、高校も行ってないし。」
祐子「先生は、中学出た後どうしたの?」
優「はい、革細工の先生に住み込みで弟子入りしましたよ。」
祐子「じゃあ、それ一つで生きてきたの?」
優「はい。」
祐子「私も、それ一つで生きてきたんだけど、教師とか大学の教授とかにみんな取られちゃったんだ。でも、みんな偉い人たちだから、親も誰も文句言えなくてさ、だから、もう、頭を下げるしかできなくて、私、大学やめたんだ。でも、やめても、何も生きる道が亡くなってしまった。」
優「ああ、何かやりたいことがあったんですね。」
祐子「うん。私、学校であまりにも点数が取れなくて、自殺を図ったんだけど、助けてくれたのが、音楽でさ、ずっと音楽やろうと思って、ピアノやり始めたんだ。でもさ、音楽ってそのためにやるもんじゃないんだね。私は、単に音楽が心を解放してくれて、私が持っていた苦しみや怒りも代弁してくれるような存在だったから、それだけを思ってやってきたのに、いつの間にか、高校の教師の目の敵になって、大学では、教授が自分の名をあげる道具になって、自分のためじゃなくなってさ、だんだん、大人のロボットみたいになっていって。私、望んだ世界はこんなはずじゃなかったって、親にも言ったんだけど、誰も、知らない世界だから、理解してくれなくてさ。結局私は、大学もやめて、ただ生きているだけの存在になっちゃった。こんな悪い奴は死んだほうがいいんだ。そうでしょう、先生。」
優「僕は、そうとはいいません。でも、気持ちがわからないわけでもないですよ。」
祐子「先生は、すぐに革の修行に出たというけれど、そういう風に利用されたり、いじめられたりしたことはなかったの?」
優「ああ、よくありましたよ。大人なんて大体そんなものだって、本当によくわかりましたよ、でも、自分にはそれしか用意されていなかったので、その場で耐えましたけどね。」
祐子「先生さ、私に隠していることあるよね。」
優「何をですか?」
祐子「先生さ、えたとか、ひにんとか、そういう階級の人でしょ?」
優「、、、どうしてそうわかるのですか?」
祐子「うん、さっきのセリフと、その、革細工のうまさからわかった。江戸時代まで士農工商と身分があって、それよりもさらに身分が低いとされた、えたとか、かわたとか、よつとか呼ばれた人たちがいたって、私、学校の授業で習ったよ。私、高校の時友達なんてなかったし、担任教師からも国公立大学進学を邪魔する存在として見捨てられていたから、楽しかったのは、歴史の授業しかなかったんだ。だから、よく覚えてたの。歴史は暗記科目だから、その暗記に没頭してれば、寂しさも忘れることができたしね。」
優「珍しい学生がいるものですね、今時、そんなことを覚えている方がいるとは。」
祐子「先生も水平社とか行ったの?」
優「いえいえ、ああいうところは、全く縁がなくて、この教室を始める前は、バラック街に住んでいたんです。机もなく、リンゴ箱を仕事台にして。」
祐子「金の箸とさじっていう詩知ってる?その中にあったよ。お膳さえなく、リンゴ箱を代用にして、ありふれた真鍮の箸もなし、いつもの木の箸を使っていたことなんか。って。そのくらい貧しいのかと、私、驚いたことがあるよ。」
優「よく知ってますね。僕も、リンゴ箱は近隣の農家が処分するのをもらってきたものでしたね。それを机の代わりにして、カバンを縫って。今みたいな生活ができたのが、本当に信じられない。その詩は、どこに掲載されていたものなんですか?」
祐子「小学校の教科書に載っていたんです。」
優「祐子さんはすごい記憶力があるんですね。学校で習ったことなんて一年もすれば忘れてしまうものですよ。まあ、学校でためになることはほんの一部だけど、でも、そうやって覚えていられるのはすごいことですよ。」
祐子「そうかな。でも、私、そのせいでつらかったことがいつまでも忘れられないんだ。だから、何かあるごとにそれを引き合いに出して、わがままを言って、もう、家族にも生きていて申し訳ないし、だからやっぱり、自殺したいっていう思いが、いくら褒められても消えないよ。」
優「そうですね。過去を忘れろと言われても難しいですからね。僕は、理由がはっきりわかっているので、いくら馬鹿にされても平気になりましたが、きっと、祐子さんの場合、階級上は、周りの人と同じなのですから、難しかったでしょう。」
祐子「やっぱり先生は、私の気持ちよくわかるね。なんか、階級的に言ったら全然違うのにさ、なんでおんなじ思いを持つんだろう。江戸時代だったら絶対あり得なかったかもしれないね。それが解かれるってさ、便利なように見えるけど、かえってよくないこともあるよね。
先生は、これからも生きていこうと思う?」
優「はい、というかもはやそうしなければならないでしょう。この教室、開いたんだし。」
祐子「やっぱりそうかあ。私もそういう場所があったらなあ。私、何もないんだ。親が、気晴らしに合唱やってるけどさ、私は、暴れるからって、どこにも行かせてもらえないよ。」
優「もう一度学校に通いたいですか?」
祐子「うーん。でも、教師に死ねといわれるようなところには行きたくないなあ。」
優「ですよね。それはよくわかりますよ。でもね、大人になってから何か学びたい人は、本当に必要になって学びに来ますからね。それはよくわかりますよ。だから、それを必要とする人を馬鹿にする講師はいないと思いますし、そのくらい真剣に悩んでいれば、よほど異常な人間でない限り、あなたを馬鹿にすることはまずないでしょう。」
祐子「でもさ、どうやって見つけたらいいのかな。ネットで探しても見つからないんだ。」
優「出会いじゃないですか?」
祐子「出会い?出会いなんて、今まで自分を馬鹿にする人しか出会ってないよ。」
優「そういう見方もありますね。僕もそう考えていましたが、意外にそうでもないんだなあと思うようになりました。ある人と偶然出会ったおかげで、バラックを退所することもできますし。だから、いつどこで誰がどのような出会いをするのかが大切だと思いますよ。」
祐子「でもさ、私が出会ったのは、私が点数を取れないことを叱る教師と、いじめる生徒と、私をただのロボットとしか見ていない教授だけだよ。」
優「今は、それだけしかないのかもしれませんが、もしかしたら、その事例を聴くのを商売にしている人もいるかもしれませんよ。そういう人に思い切ってアタックしてしまうのも悪くないんじゃないでしょうか。僕もそういう業界は詳しくはしりませんが、インターネットでも調べられるみたいですし。」
祐子「ああ、なんとなくわかる。でも、お金もかかるし、、、。」
優「親御さんは、あなたが前向きになってくれるのを待っているのかもしれないですよね。」
祐子「待っている?ですか?」
優「はい、そういうことです。」
祐子「そうか、、、。」
優「前向きになってくれれば、親御さんも安心してくれますよ。」
祐子「そうですね、、、。」
優「そうして、新しいものを学んでいってください。この体験は、必ず何かの役に立ちますから。それを頭に入れておけば、必ず何かに使えるはずです。僕もそうです。正確に言ってしまえば、あなたがおっしゃる通り、えったぼしと呼ばれ続けて生きてきましたが、それをこうして口にして、あなたのような方に出会えるとは思いませんでした。僕自身も信じられないくらいですよ。だからあなたも、人生で無駄なことはないのだと信じて生きていてほしいな。」
祐子「ありがとうございます、先生。なんか、目から鱗落ちましたよ。」
優「まあ、そんなことを言われるほど大したことは言っていませんよ。あくまでも、僕の勝手な解釈ですからね。」
祐子「いえ、助けてもらった気分です。本当にありがとうです。私、講座かなにか探そうと思います。心理学的な、何かを学ぼうかと。」
優「そうそう。それでいいのですよ。つらいことを解決するには、つらい経験をした人に聞いてもらうのも、一つの手ですからね。それを手助けすることができたら、なおいいでしょうね。」
祐子「そうだよね。ありがとうございます。」
優「前置きが長くなりましたが、じゃあ、新しい教科書のために今日はブックカバーを作ってみましょうか。」
祐子「はい、よろしくお願いします!」
と、一礼する。
優「じゃあ、この革を使いましょう。まず、両端を内側に折ってください。」
祐子「はい。」
優「じゃあ、その上の部分を縫っていきましょうか。基礎縫いの仕方は、教えたはずですよね。」
祐子「はい。このように縫えばいいのですか?」
優「はい。そうですそうです。やっぱり祐子さんは縫うのがお上手だ。それはやっぱり記憶力がいいからでしょう。」
祐子「そうやって指導してくれたの先生だけだよ。だって、学校では、できないやつは死ねだもの。」
優「学校のことは言わないでいいんです。それよりも、今この革を縫うことに集中しないと。」
祐子「わかったわ。」
ゆっくりではあるが、丁寧に革を縫っていく。
祐子「できた。」
優「よくできたじゃないですか。」
祐子「ちょっと遅かったかしら。」
優「まあ、確かにスピードは速くありませんが、そこを強調しても仕方ないでしょう。でも、丁寧に縫えていますので、長く使うことは可能ですよ。そちらに重点を持てば、スピードが遅いことは気にならなくなるはずです。なんでも、否定することはありますが、肯定することも抱えていますからね。そちらに気が付くのは非常に難しいのですが、気が付いたらもっと、楽に生きられるでしょうね。」
祐子「本当?」
優「そうですよ。生きるとはある意味そういうものです。」
祐子「先生はやっぱりすごいね、いろんなものを知ってるね。それってやっぱり激動の人生だったからかなあ。でもそういう人の顔ってみんなきれいだよね。単なるイケメンというわけではなく、汚いと見える顔の人でも、そういう人であればきれいさがまた違う。」
優「ああ、僕はそんな要素は持ち合わせていませんよ。」
祐子「謙虚ですね。でも、私は、先生は十分きれいだと思うな。」
優「ほめ言葉と受け取っておきます。」
祐子「うん、先生、また来るよ。じゃあ、次のレッスンは、、、。」
優「えーと、定期で契約されてますよね。」
祐子「うん、そう。」
優「じゃあ、来週また来てくれます?」
祐子「わかった。次はいいお返事ができるように頑張るよ。先生今日はいろんなことを教えてもらってどうもありがとう。これ、レッスン代。どうもありがとう。」
と、優に封筒を手渡して立ち上がる。
優「はい、ありがとう。また来てくださいね。」
祐子「はい。必ず来ます!」
一礼し、玄関まで歩いていく。優はドアを開けてやる。
祐子「じゃあ、先生、今日はどうもありがとうございました!」
と、靴を履き、ドアから出ていく。
その足取りはとても軽く、何か解放されたようだった。
数日後。りまと、順恵が優の部屋にやってきた。
りま「今日は!今日は陣中見舞いを持ってきた!」
どんどん入り込んで、テーブルの上に大きなピザを置くりま。
優「すごい、どこで買ってきたんですか?」
りま「ああ、知らないの?近所にピザ屋さんがオープンしたのよ。」
順恵「りま先生ったら、絶対あれを食べさせてやるんだって、大張り切りでしたよ。」
りま「まあ、積もる話は食べてから。早く食べましょ。冷めちゃうわ。」
優「ピザを食べるのは、生まれて初めてです。」
りま「ああ、そう!じゃあ、どんどん食べてもらわなくちゃ!」
と、勝手に包丁を出してきて、ピザを切り分ける。順恵は、お茶の用意をする。
順恵「優さん、かなりお疲れのようですね。」
優「そうですか?いつもこの顔ですよ。」
りま「顔のことはどうだっていいわ。早く食べましょ。」
三人、テーブルに座る。
りま「いただきまあす!」
とピザを口に運ぶ。優と、順恵も合掌して、ピザを口にする。
優「いやあ、ピザというものは初めて食べましたが、こんなにおいしいものだったんですか。」
りま「そうよ。何種類もあっておいしいのよ!」
優「りまさん、今は何をやっているんです?」
りま「物書き。ある雑誌に応募したら当たっちゃってさ。今専属になって。」
順恵「まあ、もともと学校の先生ですから、そういうことは長けてるんですよ、りま先生は。」
優「順恵さんは?」
順恵「私は、カウンセリングを受けながら休養中です。つまり今は何もしてないけど、」
りま「いいのいいの、しばらく学校から離れて自分を見つめなおす時間も必要よ。それだって一つの教育なんだから、高等遊民にはならない。ただ、部屋にいるだけではよくないから、私が原稿終わった後に、こうして外に連れ出してるの。」
順恵「それを言ってくれるの、りま先生だけですよ。私の中ではなんかコンプレックスで。」
優「いえいえ僕も、りまさんのいうほうが正しいと思います。確かに、法律的にはアウトローに近いかもしれませんが、そうやって自分を見つめる時間というものは、のちの人生に重要な影響を及ぼすでしょう。だから、今を大切に、ゆっくり休んでください。」
りま「優さんのほうはどうなの?生徒さん、何人か来た?」
優「ええ、まあ、、、。」
そのとたん、インターフォンが鳴る。
優「あれ、だれだろ。」
りま「宅急便とかじゃない?」
優「ああ、そういえば、新しい道具を頼んだんだ、もう来たのかな。ちょっと行ってきます。」
りま「はいどうぞ。」
優は玄関に行ってドアを開ける。
優「はいどうぞ。どちら様ですか?」
声「警察です。」
そこには、華岡と部下の刑事が立っていて、手には警察手帳を持っている。
優「はい、どんな御用でしょうか。」
華岡「先日亡くなられた、生田祐子さんのことについて調べているのですが、」
優「生田祐子さんが、亡くなられた?」
華岡「はい。昨日の朝、自宅で首を吊った状態で発見されました。そのスケジュール帳に、あなたに会いに行くと書かれていましたので、あなたが何か知っていると思い、伺いました。」
優「はい。一週間前に、革細工のレッスンで、確かにここに来ていますが、、、。」
華岡「その時、彼女は、自殺願望を口にしませんでしたか?」
優「ええ、確かにそう漏らしてはいました。でも、僕は一生懸命説得して、彼女に自殺は思いとどまってほしいと伝えました。それに、彼女は納得してくれたようなので、僕はもう自殺はないだろうとおもっていました。」
華岡「それは本当にそうですか?彼女の両親にも聞きましたが、彼女は、亡くなる寸前まで自殺のことを語っていたそうです。そのような状態で、本当に納得してくれたのでしょうか?」
優「ええ。だって、僕は彼女がそう言ってくれたことを聴いているのです。」
部下「もう、警視ももったいぶらないでください。いいですか望月さん、あなた、戸籍を調べさせてもらいましたけど、被差別部落の出身ですよね。そういう方だから、たぶん法律の教育もしっかり受けていないと思いますけど、親切に言いますが、虚偽の証言をすると、偽証罪になりますよ。それに、あなたもきちんと証言をしなければ、もしかしたら、祐子さんの自殺ほう助となってしまうかもしれない。」
優「そんなこと言われても、僕は、彼女が言ったことをそのままのべているのです。その前に、彼女はなぜ亡くなったのか、教えてもらえますか?」
華岡「ああ、お父様のお話によれば、彼女は亡くなる前日にひどい喧嘩をしてしまったそうです。なんでも、心理学の勉強にもう一度大学へ行くと言いだしたそうで、お父様は、誰がそんなことをいったのか、今更信じられなかったそうです。」
優「え、、、。」
部下「望月さん、まさかあなたが、」
優「具体的にそうしろといったわけではありませんが、提案は確かにしました。でも、まさかそれが彼女の自殺の原因になったとは、、、。」
部下「ああ、そうですか。ではやっぱり、自殺ほう助ということになりますな。署まで来ていただけますか?」
これを聞いたりまと、順恵は顔を見合わせ、りまは、椅子から立ち上がり、玄関のほうへ行く。
りま「ちょっと待ってくださいよ。彼が何をしたのですか。彼はただ、提案しただけでしょ。それが、自殺を手助けしたということになるのですか?それに、いくらこの人が、そういうところの出身者だからって、法律ぐらいはちゃんとしっていると思いますよ!」
順恵は、あまりの怖さに小さくなる。
部下「いや、こういう人間は、福祉制度に甘えているから、厳しくしないといけないんだ!」
りま「だったら、あんたたちのほうがずっと違反的なことをしているはずよ!一体何があったの!」
部下「だから、生田祐子の自殺について調べてるんです!警察をなめないでくださいよ。この男だって、職はないわけですから、犯罪に加担しているのかもしれないと、すぐにわかりますよ!」
りま「だからそうして決めつけるのも、悪いところよ!」
部下「いいえ、調べさせてもらいました。あなた、四人の生徒さんを取って革工芸を教えていたそうですね。でも、生田祐子はこうして変死しており、他の生徒だって、不可解な方法で脱退している。これは、あなたがそうするように仕向けたのでしょう?」
りま「具体的に言ってくださいよ!」
部下「ええ、言いますよ。まず、精神病院に長期入院していた老婆に犬を飼わせて、近所迷惑をさせたり、唖の娘に無理やり学校を変えさせて、本来の学校に損害をおわせたり、米国人の女性に、介護をなまけることを教えて、離婚させる原因を作ってますでしょ!」
どさ。
不意に鈍い音。
順恵は思わず目を閉じてしまう。
りまの声「優さん!」
華岡「早く救急車呼んで来い!」
部下「え、こんな人間を、ですか?」
華岡「当り前だ、重要な証言をする人物が倒れたんだぞ!」
部下「は、はい。わかりました!」
と、いそいで外に飛び出し、携帯電話をダイヤルする。
夜の街を走っていく救急車。空は、雨が降る寸前のようで、真っ暗だった。
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