永遠
途切れないものが欲しかった。
終わらないものが欲しかった。
永遠に続いてほしかった。
ずっとずっと傍にいてほしかった。
変わらないものなど何もないと知っていたのに。
変わらないでいてほしくて。
一緒にいてほしくて。
この時間が永遠であってほしくて。
だけどやっぱり、そんなことできなかった。
変わっていく、
僕に背を向けた、あなたから
もろく崩れたこの時間から
目を背けて。
変われない僕に
気づかないふりをした。
僕は不意に空を仰いだ。
いつだって空はそこにある。
何十万年前から僕達を見下ろしている。
愚かで、儚い僕達を。
空は途切れなかった。
空は終わらなかった。
空は永遠だった。
僕はいつからか、その永遠が欲しくなった。
決して届かないと知っていた。
決して手にすることはできないと知っていた。
だけど僕は、
あの空が欲しくて。
あの空みたいになりたくて。
あの青に焦がれていた。
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