第8話 僕とハルナの初ダンジョン
始まりの街『スターティア』の『試練の塔より』
「ぬうわぁぁぁぁぁ!敵多っ!」
「フレン頑張って!わたしは支援魔法重視で行くから!」
「マジすか?!まさかの攻撃役僕だけ―ぐはぁ!」
「あっ…フレンが倒れた」
死んではライフ10で生き返って、また死に、生き返る…これの繰り返し。
下手したらもう’’不死人’’(アンデット)と変わらない行動をしている。
先程から10階の’’野獣戦士見習い’’(ミニオーク)のリンチ攻撃にハルナを守りながら戦っている(涙)
「えぇい!!もううるさいッ!必殺『乱れ切り』ッ!」
遂にヤケになり、剣を振り回す。
ちなみにこの必殺だが、そこまでかっこよくはない。どちらかというとかっこ悪い。
剣を適当に振り回している状況だよ。
「後、3,4体くらい…」
「早く終われぇぇぇぇ!」
『試練の塔』で1人の冒険者の嘆きが聞こえた。
「ふう…何とかLv15か…」
「私は26よ…」
「へぇ…ってなんで攻撃してないハルナのLvがあがっているんの?!」
「パーティになってるからだと思うよ…?」
パーティになると、経験値は皆に分けられる。
「なるぼと…もう疲れたから寝よっか」
「疚(やま)しいことしたらぶっ殺すわよ」
「僕どんなムッツリと思われてんの?!」
「もう、目からイヤラシイ…」
「そんなの目はしてないッ!」
フレンからかなりの距離を置くハルナに、少しショックを受けていた。
しかし、僕も男だ。ちょっとアダルト系に興味があると言えば…あるッ!(キリッ)
ハルナが眠りについてから少し近づいていく。
しかしッ!ここで男を惑わす試練がッ!
「何かいい匂いが…」
「いかん、いかん!先へ進め!エロは最強なのだ」
女性特有の匂いに負けず、徐々に距離を詰めていく。
(耐えろ…耐えるんだフレンよッ!こんなチャンスは滅多に無いっ!)
先程からやっている事がゲスいが、そこは触れないで欲しい。
(あとちょい…あとちょい―)
しかし、ここで悲劇(これはフレンが悪い)が…
ハルナが起きてしまった。
「あっ…あのぉ~そのですね、まぁ、色々と―」
「フ・レ・ン?これはどういう事かな?」
ハルナは既に杖を構えている。詠唱を唱えた瞬間、僕の死と言っていい。
(ここは何とか誤魔化さなければッ!)
「待ってくれ!ハルナの近くに超小型のモンス―」
「『撃ち抜け バブルショット』」
「詠唱早すぎぃぃぃぃ―っ痛ぇ!」
見事に僕の腹を『遠距離水魔法』が撃ち抜いた。
(これからは大人しく生きよ…)
膨大なダメージを喰らい、反省をするフレンだった。
神殺しの龍 天魔 ハルニャン @Known
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。神殺しの龍の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます