第7話 フレンVSウルズ兄

「弟を1発で倒すとはねぇ…」

「次はアンタだ…」

フレンは構えを解かずにいる。既に殴る態勢、脚はいつでも動く。後は相手の言葉次第

「ふっ…まぁ良しとしよう。弟は後で説教だな。…さぁ始めようか」

ウルズ兄はフレンに足蹴りを入れる。反応が鈍り、まともに喰らった。だが異常に重いッ!

「ほぉ…まだ立てるか、ならコレはどうだいッ!」

蹴りは素早さを増していく。この人、強化系魔法を重視している。

「そろそろかな。’’『魔装脚』レイジン’’ッ!」

ウルズ兄の靴が武器と化す。長い刃を付け、浮遊している。

「こうなったら手加減出来んぞ―ッ!」

斬撃を持った回転蹴りは円状の斬撃となる。


「くそぉ!こうなったら固有魔法だ!」

マナが少ないのが少し問題だが、ドラゴン特有の詠唱を唱える。


「『怒り―理不尽―欲望』」


「『世が進む破滅の道へ―』」


「『フレイムバーン』ッ!」

手から生まれた炎が地面を一瞬で焼き尽くす。炎は周りを燃やし、ウルズ兄を燃やし尽くす。

「ウがぁぁぁぁぁ!!!」

ウルズ兄の悲痛の声が響く。しかし、平然と女性を囮に出来る男に罪悪感は無い(キッパリ)


「これが…龍の力か…」

兄弟2人共に倒れている所を見て、強く確信した。これは強い…と


「まっ…待って!貴方、また助けて貰っちやった」

人質として居た女性が俺の所に近寄る。

近くで見ると…なんだろう。やっぱり僕も男なので何処か惹かれてしまう所があった。

黒髪のロングで、体型はスラッとしていた。

武器は杖を持って居た。服は制服である。


「貴方、名前は…」

「僕?僕はね、フレン=バーミリア。君は?」

「私はハルナ=フォルム、ハルナでいいわ」

少し照れながら言った。可愛いなぁ…


「何か私、お礼出来ないかしら?」

(お礼か…ちょっとイケナイ事を―いやいや!ここは紳士的に、こう…なんというか…

今、僕が足りない物…

あっ…コレだ!


「じゃあ僕と一緒に冒険しない?」

「良いけど…変な目で見ないでね…」

「そんな事しないよ!あ…するかも」

「…………………」

すごい冷たい目で見られた。

「変態…」

こうして、僕とハルナは『スターティア』の街を歩き始めた。

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