第3話 フレン=バーミリアの本性

僕は『永久召喚儀』で見事ドラゴンを召喚させた平凡召喚士である。

そしてそのドラゴンの正体は『黒龍ファフニール』であった。

卒業式を境に、平凡な僕の人生が変わりつつある事に気がつき始めた。


商店街にて、僕は本格的な冒険に出るため道具調達を開始する。


「ポーションある、薬草ある、マジックボトルある…後は武器か」

指で足りない物を数えながら、フレンは武器屋に向かった。


「すみません、オススメの武器ってあります?」

「あぁ、あるよ。これなんてどうだい?」

武器屋の主は、鉄製の剣を差し出した。

「これは『スティールソード』って言う。初心者にはいい武器だ」

「なん『ルピ』くらいですか…?」


~ちなみに『ルピ』とは~

この世界、『GOD island』(ゴット アイランド)の共通金貨となっている。


「15ルピだ、買うかい?」

「じゃあ、買います」

武器に関してほとんど無知の僕には武器選びの才能が無い。だから武器屋の主の選択に任せる事にした。


「はいよ!毎度あり」

僕は流されるまま剣を買ってしまった。

武器選びの出来ない事に、後先の不安さを感じ、泣きそうになる僕の横である光景を目にする。


僕の横で人が’’吹っ飛んだ’’


「?!」

フレンは吹っ飛んだ人の方向に急いだ。


「だ…大丈夫ですか…?」

向かった先には瓦礫に寄っかかってる女性が居た。髪は金色で、2つに結んでいる。見た限り僕と同い年くらいの可愛い女性だった。


「こっちに…来ないで」

女性は僕に『あっち行け』の手話をする。

女性のゆう通りにしようとした。しかし…

後ろからゴツイ体型をした男2人がこちらに迫ってきた。


「ウルズ兄弟…何があったのよ…全く」

女性は立ち上がろうとするが、体力の消費のし過ぎで立てない。

そんな中、男2人組は武器を取り出し距離を詰めてくる。


「お…兄貴、敵が1人増えてます」

「そうか…愚かな選択をする者だな。一緒に始末するぞ」

「了解だ、兄貴」

彼らは早い行動で、2人を囲む。

「神の力 纏(まと)いし、我らの力、徳富(とくと)よ!」

「行くぜゴミ野郎がァ!」

男2人は女性に襲いかかってくる。しかし、事態は一変する。

何故か襲った男2人が、’’ダメージ’’を喰らっていた。


「あぁ…熱い…ッ!」

「何が…起きた?」

状況が理解出来ない男2人、驚きを隠せない女性。

この間に立って居た少年は…

フレン=バーミリア『平凡召喚士』

しかし1部の人間では、違う名がある。


フレン=バーミリア 『殺人召喚士』


1人の少年の暖かな笑みが、不気味で恐怖を味合わせるような…殺人鬼の笑みと変わった。


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