WEB小説に好ましい1話あたりの文字数とは?
まず初めに私は0か100かという極端な意見はあまり好きではありません。どんな考え方にしろ少数派と多数派に分かれますし、少なからず少数派が存在している以上その考え方を完全に否定することはできないからです。
さて、そのことを念頭に置いてWEB小説における1話あたりの好ましい文字数において考察していきたいと思います。
なぜ冒頭にそのようなことを書いたのかと言うと、正直1話あたりの文字数なんて何文字でも間違いではないからです。
それこそ一話へ一気に10万文字詰め込んだとしても、仮に1文節で終わらせたとしても、それは決して非難されるべきものではありません。
しかし、市場というものがある以上は多くの人に好まれやすい傾向を考慮すべきでしょう。
そして私はひとつの考えを全然関係ないものに例えるのが好きです。なので今回も違うことに例えてみますね。
1話あたりの文字数を走ることで例えてみるならば、1kmを走るにあたりぶっ続けで1本走るのか、200mを5本走るのか、いやいや10mを100本走ってもいいじゃないか?手段は色々あります。
これは走る人の条件にもよると思います。そもそも幼児であれば1kmは難しいでしょうし、持久走を得意とする陸上経験者であれば物足りないやもしれません。
文字数も同じです。文庫本単行本を読みなれた方からすると何文字でもスッと読めるでしょうけれど、普段文字を読むことに慣れてない人に一気に何万文字も並べられては集中力が持ちません。
しかし、読みなれない方においても1kmを走るのはキツイけど200mを5本走るのは結構大丈夫というように、ある一定の文字数で仕切り直せば、集中力が回復して長く読み続けられることがあります。
では、現在のWEB小説市場においてどのような読者層が多いのだろうか?と考えたところ、1話あたりに余り多く文字数を詰め込むのは好まれないように思います。
何故かといいますと、カクヨムこそまだ出来て2年満たないサイトですが、他のサイトはアニメ化された作品も多々ありますので、普段小説を好んで買わない人もアニメの続きが気になって読んでみようとアクセスする方がたくさんおられます。
そのような方が他のWEB小説にも興味を持って読み始めて……というような流れで一つの大きなWEB小説市場が出来上がっているのだろうというのが私の見解です。
では、どれくらいの文字数が最適なのかと申しますと1話あたり1000~3000文字くらいではないでしょうか。
もちろん、作品の特色により綿密に状況描写をしている作品などは2000文字で書くと変なところでぶった切ることになります。ですのでそのような作品は自然と文字数が多くなりがちですが、そこを加味して考察するとなれば、それはまた難しくなってきます。
先にも記述しましたが、どのような形態の作品も決して間違いではありません。極端な事を言えば会話文だけで作られた作品も、会話文に比べて地の文が多い作品でもそれらを好む読者は確実に存在します。
それでも、多くの方に受け入れやすい作品とは?となれば、やはりバランスが大切というしかありません。現在のWEB小説市場ではやはりテンポよく会話文を挟んで1000~3000文字程度で一区切りつけられるような書式がより好まれるでしょうね。
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