好き

真っ白な純粋さが黒ずみ 異臭が漂うようになった

どこに行けば洗い流せるかわからない

僕にできたのは疑問を持つことだけで 

好きとはなんだと自問して、答えのなさに途方に暮れる


小学生以下が一番きれいだった好きの輪郭がもう思い出せない

ティッシュを精で汚すことを覚えても、好きを信仰する人は偽善者だ

なにも言わない理由を勝手に作り出す機械になったね

インストールされた ひねくれた哲学

できあがったら告白なんてできやしない


かわいいだけで音を立てる心臓 道しるべにできる人間が勝者になっていく

こしらえた理論は僕のなかだけで巡り

意味ありげに好きの意味を考えろと命令する


足を失って老いていく少年が やがて機械になっていく

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