第11話

「祝! 二個わ目の魔石破壊よ!」


 十字路の喫茶店内で、イソノはオレンジジュースを高々と挙げて叫んだ。


「まだ、二個目だけどな」


 ニャンタロウはうんざりした表情でつぶやく。


「今回、役に立ってなかったクセにアニャタえらそうです」


「なっ! お前とイソノもそうだろうが!」


「イソニョとフレイヤはグロマを倒しました! しかもモデルだってしたにゃ!」


「ほとんど、ソラの手柄じゃねぇか」


 ニャンタロウの言葉に気にもしないようすでフレイヤはニコニコとスケッチブックをもっている。そこには自分の絵が描かれていた。


「一生の宝物にするにゃ♪」


 楽しげなものである。


「いいなぁ、私も絵にしてほしい」


 リアリーはそう言って、料理を運んだ。


「あっ! 今度は洋風なのね!」


「はい! 今朝は和風だったんで、今日は洋風です。これなんかオススメですよ。シーウォーカーで仕入れた……あっ」


 リアリーは今朝のことを思い出し、料理を出す手を止める。


「そういえば、貝が苦手でしたよね」


 その言葉に対し、ソラはにっこりと笑って、リアリーの料理を受け取る。


「だいじょうぶだよ。クラムチャウダーは大好物だ。貝も……今さっき克服したところさ」と言って、彼女はクラムチャウダーを食べる。


「うん、うまい!」と、大きな声で言った。


 

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