第20話

皇帝の犬ルドルフ・ドッグ三番隊隊長トワルルカ=ベルカは酒好きだった。しかし、副官のペトレイスカは酒瓶を隠すのがとてもうまかった。


結果、ベルカは任務中の大抵の時間は素面でいることとなり、副次的に隊長室は物が散らかり、艦内は常にピリピリとした緊張状態に置かれていた。



「北東方向に飛翔反応!小型船級キャットクラスです」


「どうなさいますか、隊長」

ペトレイスカの眼鏡の奥が光った。

「確認しろ」

不機嫌な顔でベルカは命令を下した。


皇帝戦艦3号艦ブギードッグのハッチが開き、3機の飛翔体が放たれた。

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