第14話

エドガーとナーラは目の前の少女?クラゲをじっと見つめた。エドガーはクラゲが自分から話し出すことを辛抱強く待つため、ナーラは抑えきれない好奇心からである。


3人に降り注ぐ柔らかな木漏れ日とヒンヤリとしたぬるい風が、クラゲの緊張の大部分をほぐしたのは間違いなく、また、エドガーの真剣な眼差しとナーラの子猫のようないたずら顔がクラゲの心を後押しした。


わずかに口元を緩めてクラゲは名乗った。


「私の名前は、エリアル・ルゥ・ラライエ。

一般に風の神殿と知られるラライエ大聖堂の人間です。空で襲われていた理由は、申し訳ありませんがお教えすることはできません。命を拾ってくださったことには感謝しております」


ルゥは、フライングキャットの狭いコックピットの中を信じ難いバランスで二本立ちし、そう告げた。


彼女の顔には陽の光が照り返し、彼女の意図せず神々しさを演出していて、エドガーは思わず息をのんだ。

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