あの子が欲しい


「貴方はあの子が好きなの?」


「好きだよ」


「どのくらい?」


「砂漠一面に草花が咲いてしまうくらい好きだよ」


「告白しないの?」


「しないよ。あの子を穢したくないんだ」


「どうして穢れるだなんて思うの?」


「恋は罪悪だからだよ」


「よく分かんない」


「そのうち分かるよ」


「ねぇ、好きな子って、私じゃ駄目?」


「… 君は酷く残酷なことを言うんだね」

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