また、いつか
凍えるように冷たい風が私と君の間を通り過ぎた。
まるで、早く言え、と急かされているみたいだと思った。
『別れよっ、か』
ようやく告げた言葉は思いのほか震えていたけど、マフラーに顔をうずめて、寒さのせいにしてみせた。
チョコレートにのせてじゃないと好きだと言えなかったり、聖なる夜に便乗しないと体を繋げられない仲って、
私たちには些か清潔すぎたんだよね。
『さよなら、好きだよ』
また、いつか。
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