第81話「マッスル再び」
お久しぶりです。
正月怒涛の!!……って思っていたのですが
精神的に疲れきっていたのかダウン……そして書きかけも飛んでテンションダウン……
パトラッシュ「以上。ダメ作者のいいわけでした」
m(__)m
気を取り直して3章のあらすじです。
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歴史的に引き継がれてきたコムエンド周辺地方の因縁、超級モンスターの出現に何とか対処できたアユムとゆかいなモンスターたちは不審人物のダンジョン侵入を確認する。
不審人物。その名もメイちゃん。ピンクの猫の着ぐるみである。
そして中の人風間大志は神々のお遊び『キグルミファイト』に巻き込まれる。
地球出身の風間大志は多元世界地球に帰還するため、キグルミファイトを勝ち抜かねばならかった!(メイちゃん『ちょっ! 嘘つくな!!』)
そんな大志とアユムたちの前に『過労死怖い。魚的に』こと40階層階層主デスマーマンが現れる。
一時期マーマンに同情的な一同だったが、『こいつ殺してもしにそーにねーな……』的な空気で興味を失いつつある。だが、そんなことは知らないお気楽マーマンと同じくうまくいっているとお気楽な地球の創造神(大志父)とダンジョンマスターは、地球に戻れば確実に死の運命がまっている大志をあおり、生き残るための力、魔法を覚えるように誘導しようと画策していた。
そんな折、地球から太志の彼女。地球版魔法使い翔子が、とぉとぉ君の力を借りてぬいぐるみとしてダンジョンに降臨した!複数勢力が大志を救わんと画策する中、お気楽着ぐるみメイちゃんこと中の人大志はどうなるのか!!
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では、本編をどうぞ!!
「がう(久しぶり! …… そして新年あけましておめでとうございます。本年も本作プリティーキューティーアームさん♪ を応援よろしくお願いします。 …… 肉もってきたよ!!)」
いつものように5階層から6階層に降りる比較的広いフロアで、アームさんが6~14階層で狂いそうになったので狩ってきたモンスターを置く。50m四方のほどほど広いフロアに20名程度の人間たちがいた。皆、アームさんの声に反応して振り返る。
「アームさん。お仕事お疲れ様。お、今日は大きな水猪だね」
「がう(重かったにゃ!)」
全長2mの巨大白猫アームさんをして重いと言わせた大猪。何より通路を引っ張ってくると色々な場所に引っかかて大変だったそうだ。
「がう……(何度、魔法で切り刻んでやろうかと思ったのにゃ……)」
因みに、語尾の『にゃ』は可愛いアピールである。
「がう(黙るがいいにゃ。黙らないと朗読会が始まるのにゃ)」
……私は脅しには……
「がう(9月2日。今日も………………なんで土下座してるの? 世界の声?)」
申し訳ございません。世界の声風情が生意気を申しました。
「がう(わかればいいのにゃ)」
でもそれアユムの前でやったら気の毒な子扱いされるよ。
「がう(……………………………………マジで?……………………おっし! やめた! あの語尾つかれるし!!)」
アームさん……、ちょっと横を見てみようよ。
「なぁ、アームちゃん。何もない方向にガウガウやってるけど何だろうな……あれ……」
「ほら、あれじゃね? 猫って幽霊が見えるっていうじゃん……」
先程アームさんを迎えた冒険者風(髪型ソフトモヒカン)の30越えおっさん2名が、少しかがんでアームさんを見上げる形でひそひそ話をする。その視線は少し残念な感じだ。……だ!
「がう!(何でもないのね! そう、変質者が余計なこと言ってたの。気にしないで行こう!)」
焦って右前脚をバタバタするアームさん。
その必死さにホンワカする冒険者一同。
「がう~~~~~~(ちがう~~~~、ちがうの~~~~~~。頭の可哀そうな子違う~~~~)」
涙目で6階層に取って返すアームさん。
首をかしげながらも素材として優秀な猪を6人がかりで担ぎ作業場に向かう冒険者一行。
さて、なぜ5階層から6階層に至る階段が存在する場にこれほどの空間があるかというと、アユム提案による改築のためである。
そもそもアームさんはニート扱いされているが、一応ちゃんと階層主としての仕事をこなしていた。
狂いそうなモンスターの間引き、および狂ったモンスターが管理外の階層から地上への逃走を防止することである。
後者は現在権兵衛さんの完全管理下にあり最近仕事がない。前者だけがアームさんの仕事になりつつあるが、それも最近冒険者が15階層を目指すようになり減少傾向である。
なので最近アームさんはもっぱら15階層お食事処まーるで、接客(もふもふ担当)に明け暮れる日々である。
誰が呼んだか、フロアニート。
階層主フロアマスターならぬニートである。
その状況に危機感を覚えたのがアユム。『働かざる者食うべからず』な人なのである。何より、その状況を受け入れて悪びれず酒に嵌っていくアームさんを見て「このままじゃ村長みたいになる……」と故郷で一番偉く、偉大な実績を持つといわれながらも、「いいか、ああゆう大人になるなよ。目的は持ち続けろよ」と言われていた村長とアームさんを重ねていた。いや、村長は『いざ』というときにとても役に立つ切り札的な人物なので村長はまだいい。アームさんは階層主として生まれてきたはずである。だからアユムは冒険者からお酒をもらって満面の笑みで「にゃ~」と媚びるアームさんを見て決意した。「職場を強制的に用意しよう」と。
アユムの行動は早かった。
その日のうちにダンジョンマスター2名と打ち合わせをし、ちょうどアームさん担当領域である6~15階層との接点である。5階層の階段部屋を拡張、神樹の子供の協力により水道を整備し仮の拠点として下地を作る。その後地上に向かった。地上でアユムは師匠達へのプレゼン、つまり酒場で大きな張り紙を出し説明、を行う。そしてビジネスパートナーを募ると各商工ギルドがすごい勢いで手を上げてきた。実は10階層以降のスケルトン素材が昨今とある発見により高騰していた。その発見というのは【ある程度以上のレベルの個体】限定であるが、魔法力を伝える効率が非常に高い素材であることが分かってきたのだ。しかし、【ある程度以上のレベルの個体】と定義されるスケルトンは多くダンジョンの奥に存在している。さらに強く、倒したあと残されるのはばらばらの人骨なので縁起が悪いとされ、良い値が付くようになった現在でも狩る冒険者は少なく品薄状態である。それがアームさんの職場には無数に転がっている。それまでも、『もったいない……』と思ってはいても、権兵衛さんの支配領域から届くとれたて貴重薬草と、格闘大会時に庶民から貴族セレブまでもを虜にし、今では遠く神王国からも買い付けに来るダンジョン作物。この2つの方が儲かるのでジロウ商会の商人たちと、最近すっかり承認が板についた元アユムのパーティーメンバーセルも荷車を押しながら断腸の思いで11~14階層に転がる貴重素材を見ていた。このアユムが持ちこんだビジネスは、彼らにとってアームさんによるダンジョン内の素材輸送力向上計画であった。
今までは狂いそうなモンスターを狩ったあとは放置である。モンスター達が食べて処分することもある。だが、外のモンスターは『食』と『汚れた魔法力』をエネルギー源としているが、ダンジョンモンスターは食べる必要のないのだ。それは神の使徒であるダンジョンマスタが作り出すモンスターが『汚れた魔法力』をもとに作出された経緯にある。それ故に、狂うまでは、『汚れた魔法力』だけで行動可能なのだ。それ故、階層主が倒したモンスター、または冒険者が倒したが残ったモンスターの遺骸の処分は、作業であり、モンスター達にとっては業務の一環の様なものであった。つまり何が言いたいかというと、現状倒されたモンスターはすべて『廃棄物』扱いなのだ。
もったいない。
冒険者になってからアユムは常々感じていた。
倒したモンスターから持てるだけの素材を持って帰るが、必然的に廃棄する素材が多い。
もったいない。
きちんと処理すれば肥料にもできるのに……。と。実際休日こっそりダンジョンに潜ってダンジョン作物育成試験をしていたアユムである。特にモンスターの骨がダンジョンの土に埋めると作物をより強く育成する。これはモンスターの骨が、モンスターが生きていたころより濃い部分で魔法力に触れていたからではないかとアユムは考えていた。
ちなみに、アユムはスケルトンの骨が希少素材化していることを知らなかった。精々、モンスター素材に関する、1~5階層での運送業が、現状1~2階層でダンジョン産業を生業としている冒険者や商人たちの御眼鏡に掛かるか『賭けだ』と踏んでいたのだが……、意外な好感触にアユムはしばらく呆然としていた。
そして、ダンジョンマスターの二人に状況を報告して1週間。それだけの期間で、5階層から6階層へ下る階段部屋が小さな町になっていた。
「いや~、ほれ。10階層は最近35階層やら権兵衛殿の農園やら36階層の魚やらで許容量をこえつつあってな、どっかで中継点がほしかったんだよ。そこでこの話だ」
ジロウが嬉しそうにアユムの肩をたたき酒をあおる。
後ろではアユムの計画を魚に職人たちが大騒ぎである。
「15階層への観光業も行けそうだな!」
「自分で到達してからいえ! がははははははっ」
ちなみにダンジョンに戻り上機嫌なアユムが「3~5階層もぶち抜きで農場にしましょう」とダンジョンマスター達に掛け合ってみたが「いや、ここダンジョンだから! モンスターって魔法力の浄化機関だから! 農業するためのモンスターじゃないから!」必死に反論された。
裏話であるが権兵衛さんがやりすぎたらしく、ダンジョン本来の収支である汚れた魔法力の浄化数が減っていた。ダンジョンマスターは少々苦しい立場にあるとか、ないとか。そんな話もあったりするのである。
という事で、5階層に新築されたフロアは10階層から定期便とアームさんの持ち込み素材で中々の賑わいであった。
「がう(おはよ~。素材だよ~。ん? どうしたの? 何かあった?)」
先程アームさんが運んできたモンスターを処理してい居ると、次は袋詰めにしたスケルトンを咥えたアームさんが何事もなかったように戻ってきた。苦笑いである。
「アームちゃん、アームちゃん」
本日分の伝票とお小遣いをもらおうと待っていたアームさんを茶髪の若いドワーフが呼ぶ。満面の笑みで手招きしている。
「がう?(どったの?)」
立ち上がりトコトコトコと軽快な擬音を立てながらアームさんが近づくとドワーフは満面の笑みを浮かべ一抱えある樽を荷物から持ち出す。
「がう(お! おおお! おおおおおお! …………お主、やりおるのう…………)」
目を細めるアームさん。だが、そこでアユムの顔が浮かぶ。
激おこである。
「ダンジョンの猫神様へ奉納のお神酒でございます。ふふふふ」
ドワーフは髭を撫で笑みである。このドワーフが所属する職人組織は5階層には来れるが10階層には到達できない組織であった。つまり、冒険者たちの御土産話で必ず登場する巨大お猫『アームちゃん』との触れ合いはかなわないのである。では別の組織に……と思うところであろうが、15階層に進むのはジロウ紹介の様な大手のエリートチームか高レベルの冒険者である。容易に参加できるものではない。
だが、このドワーフを含め複数名の者たちはチャンスを伺っていた。そしてアユムの提案である。そしてこの状況である。
「がっがう(ダメなのだ。お酒は晩御飯の後だけってアユムと約束したのだ。ぐぐぐぐぐ…………)」
そういって首を横に振るアームさん。しかし視線はお酒が詰まっている樽に釘付けである。
アームさんの視線の先を確認し、ドワーフの眼が光る。
「あ~~~~~、お酒がこぼれてしまった~~~~~~~。アームちゃん専用のお酒深皿にこぼれてしまった~~~(棒)」
アームさん「|д゜)チラッ」
「大変だ~~~どうしたらいいだろうか~~~(棒)」
「お前~~~貴重なお神酒に何してるんだ~~~(棒)」
寸劇にダメ人間が追加された。
アームさん「|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ
……………………|д゜)チラッ」
涎がダラダラとこぼれそうである。そんな表情のアームさんであるがアユムとの絆は強く、顔は背けたままである。……すり足でお皿に近づいているが。
気づけばその場にいた作業員全員が注目していた。
「「「「(可愛いな……おい)」」」」
「おい、つまみあったろ。固くなった干し肉とか、食料置き場からアームさんの好物見繕ってこい!」
リーダーのエルフの男、一見青年風、が指示をだす。
「おーけい、ぼす!」
「あと、みんな休憩はいっていいぞ。あ、この後輸送番とか警備当番は酒飲むなよ! 飲んだら各ギルドに報告して降格だからな!!」
「えーーー」
「ちなみに俺のシフトは昼で終わりだから飲むぞ!」
「わしらドワーフは酔わんから飲むぞ!」
「……お前。この後10階層への輸送番だろ。却下だ」
「……おのれ、糞エルフ!」
「ほう、じゃあ。お前だけアームちゃん交流会不参加な。だったら酒飲んでいいぞ。フロアの端でならな……」
「酒は飲まん! そしてリーダかっこいい~」
そんな人間たちいることも気にせずアームさんはお酒に釘付けである。
もうにおいとか堪能している。
そんな時アームさんの脳裏に天啓が訪れる。
『やらずに後悔するより。やって後悔しろ byアームさん』
天啓である。ダメ人間の典型である。
ん? 漢字が違う? シーっ 気にしたらだめ!!
「にゃ~~~(お酒うま~~~~~)」
かくして5階層で宴会が始まったのだった。
「アームさん。サラサラモフモフ。かわいい~~~♪」
35歳。職業、攻撃魔法使い(男)
「癒される。アームちゃん見てると、セクハラエルフとか殴ってもいいかなって思えてくるくらい癒されるわ」
20歳。職業、魔法道具技師(女)
「なんか不穏な発言あるが……アームちゃん。ほ~ら、好物のあたりめでちゅよ~」
76歳。職業、騎士兼5フロア中継基地統括責任者(セクハラエルフ男)
その楽しそうな宴会をフロアの上から眺める存在がいた。
『ギルティ』
そう書かれた赤い札をアームさんに向ける枝。つまり神樹の子供である。
アユム報告案件である。
普段であれば見逃していたが、先日酔った勢いで神樹の子供の根に小便をかけたことを、まさに根に持っているため見逃すことはない。
……ん? なんでこっち荷札向けてるの? てか、君には弱みを握られたないし~。何かできるならやってみな^^b
10分後
バンっと大きな音が響く。私の後ろから……。いや、ねーちゃん。今仕事中だから。天界生中継中だから。……え? それどころじゃない? 仕事なんてくそくらえ? いや、うちの家業そんなこと言っちゃだめだよ。オファー減るよ? んで、何? いいよ。この後たぶんアームさんがごはん抜きになってアユムに土下座して終わりだし。……え? こないだ借りた端末? ああ、借りてたね。ブラック様がきてたから端末がもう1つ必要だった時ね。……ん? ブラック様があの端末触ったのかって? 触ってたら家宝にするって? あ、すまん。 あれ使って他の俺。……ふべしっ! 殴ったね! お父さんにも殴られ……待って! なんで反対の頬も殴るのさ! え、エロフォルダが端末に仕組まれてた? いや、してねーし。 あ? 彼氏にそのフォルダ見られた? あー、泣くな泣くな。 ウィルスかハックだろ? 彼氏もそれぐらいわかってくれるだ……え? 姉弟もの? ……ドン引き? 彼氏、青い顔して帰っていった? ちが! 俺じゃない! まて、話し合おう! さすがに天界でも殺しは最上級の犯罪だよ。え? 俺を殺して自分も死ぬ? おっ落ち着け! まだ行き遅れる年齢じゃな……やめて! その殺人光線はやめて! 消えちゃう! 大事な弟が消えちゃう!!
その後、姉をなだめすかし、彼氏に端末に誰かが侵入した悪質ないたずらである事を説明するなど数日を要した。そして私は思い出す。あ……、あの神樹の子供……情報操作得意だった! と。すべては証拠不十分である。…………クソ樹木覚えてろよ…………。ってあいつが一番性質が悪い気がする。
後日、姉の彼氏が「俺寝取られ趣味に目覚めた!」とか「弟君とデートしたい!」など危ない発言を始め、姉からさらに白い目で見られることになるが、それはアユムたちの物語とは全く関係ないことである。……ある。
~~~~そのころ地上
「まっする!」
「まっする!」
「良い魔法は! ……良い筋肉から!! おい! ひょろ助! お前やる気あるのか!!」
にゃんだー(翔子)とその仲間たちは魔法組合で筋トレしていた。
「ぐが、この重り重すぎる……こんなのつけて延々と室内ランニングなんてできるか!」
「アッラーイ。貴方、マイナス10。晩御飯がプロテインだけになったわ」
「鬼~~~~~~~~!」
「自分の魔法力で重くなってるんでしょ。そもそもそれに耐えられないのが悪いのよ。はい、立ち上がれなかったので。更にマイナス10。明日の朝ごはんも……」
「くそ~~~~~~~~~~」
叫びながら走るアッラーイ。
「何よ、全然余力あるわね」
紙に色々書きこむ、にゃんだー(翔子)。
なお、アッラーイのプロフィールは以下のとおりである。
アッラーイ・モルフォス:25歳(レベル35)
王都で有名を馳せたトップ冒険者レベル。勘違い系魔法剣士。自称細マッチョ。自称美形戦士。
「ほら、弟。あんたもごはん全部プロティンにされたいの?」
にゃんだー(翔子)がぐったり倒れているアッラーイの弟であり、パーティーメンバーでもある、アッラーイ・ガンビスを蹴る。
「やだ、もうプロテインだけの食事はヤダ……」
ふらふらと立ちあがるガンビス。
「良くたった! あなたは晩御飯にパンを出してあげる」
「本当ですか!」
たった一食。魔法組合長ギュントル推奨のヘルシープロテインご飯を食べただけでこの反応である。
「ええ、大量プロティン掛けのおいしいパンよ」
「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
ガンビスは立ち上がってダッシュする。
「やればできるじゃない。初めからしなさい。ということでマイナス5」
ちなみに、異世界のプロティンの原材料は色々な食品と、廃棄寸前のおいしくない方のダンジョン作物を組み合わせたのち、ギュントルが開発した魔法で粉末にした、超が付くほどの健康食品である。尚、効果だけを聞いた将軍が国境付近の部隊に『戦果が少なかった部隊から実験に参加してもらう』としたところ、押されていた国境戦線が敵砦の奪取並びに、敵国の最前線から『あんな目が血走った危ない軍隊と戦いたくない!』と兵たちが使い物にならなくなったため、国境紛争が勝利で終わったいわくつき物プロテインである。
さて、興味ないかもしれにないがガンビスのプロフィールである
アッラーイ・ガンビス:22歳(レベル28)。モルフォスの弟。
兄の見張り役として実家から同行していたが兄に毒されレベル至高主義者になる。攻撃魔法使い。冷静キャラだが気が弱いだけ。
なお、一番初めに脱落しかけた男ラーフォンは魔法の
「何事も基本が大事よ。冒険者の基本は体力、筋力、そして知力よ」
「にゃんだーさん。貴方中々の強者ね……」
腕組をしてうなずくチカリは全長20cmの可愛いネコの人形ことにゃんだー(翔子)に尊敬の念を抱くのだった。
あ、ラーフォンのプロフィールはこちら。
ラーフォン・バブルガス:22歳(レベル25)。没落寸前の貴族次男。
王都で有名になる前に栄光の刃に加わり、実家の体面を保ち、投資を呼び込むことに成功。騎士教育を受けており(騎士とはいわば貴族の役職で専業軍人の為、コネがないとなれない)王都で評判を得つつあった栄光の刃に参加。華々しい戦果を挙げる。故にコムエンド挑戦を心の底では回避したかったがリーダーに引っ張られてきてしまった。
アッラーイのパーティー『栄光の刃』はあとニーニャとインバルトという女性がいる。現在別室にて『チカリン体操』を受講し、体力が切れで倒れている。その2人のプロフィールはこちら。
ニーニャ:18歳(レベル21)。レベルが低く、人を救いきれない神殿にあきれ、人々を多く救いたいと修行の為16歳の時にモルフォスにスカウトされてパーティー入り。最近、あまりに実力が伸びなかったことから、コムエンド挑戦は大賛成。神殿との約束であと1年で神殿に戻り、幼馴染と結婚予定。ちなみに、神殿はモルフォスを含むすべてのパーティーメンバーに彼女に手を出したら「一族郎党全て殺す」と王の著名入りの書面を見せつけている。なので過保護にされている。本人はそれが不満。
インバルト:23歳(レベル30)。女性剣士。モルフォスの婚約者。王都で安定した生活が築けると思っていたのに……。年齢も年齢なので落ち着いてほしいと切に願っている。
にゃんだーはこの5名とダンジョンに挑む。
「私は時間の無駄をしたくないの。早く使えるレベルになってね♪あ、数字のレベルじゃないからね♪」
アッラーイ達の地獄はまだ続きそうだ。
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