番外編 カクヨム異聞選集の前に
これまでにも応募要項はきちんと読むべきだと繰り返し言っていますが、今回のこのコンテストは前提知識がないとちょっとわかりにくいかと思い、補足として説明のようなものを書かせてもらいます。
それはそうと『幽』ですよ! 「幽」怪談文学賞が終了してがっくりきてた皆さーん! 形式はかなり違うけどコンテストを開いてくれるのは本当にありがたいことです。
私が過去に応募したのは、「幽」怪談実話コンテストではなく「幽」文学賞長編部門でした(結果はもちろん落選)。なぜかというと、怪談実話は私にはハードルが高すぎたからです。
怪談実話というのはなんぞや? という人も多いと思いますが、これは読んで字のごとくです。
実際に体験した人間から聞いた話を、怪談としたもの――ということになります。
つまり、作者が頭の中で一から組み立てた話は、怪談実話としては扱いません。
そもそも、カクヨム異聞選集の応募要項を読めば「実体験に基づくオリジナル作品のみ応募可能」としっかり書かれています。
創作なんだから創作した話でも大丈夫だろうというのは明確な応募規定違反です。確かめる術がないとはいえ、やっていいことと悪いことというのはあります。
怪談実話作家の方々は、実際に怖い話、不思議な話を求めて取材に出ています。
聞いた話をそのまま載せるのでは単なる実話です。作家はそれを「怪談」にするところで、己の技量をフルに使います。
話者が怖いと思った、不思議だと思ったところを大切にしつつ、それをいかに引き立てるか、怖く見せるかに心血を注ぐのです。
話者が体験したことが、本当に起こったことかどうかは作者が判断すべきところではありません。話者が体験したと認識し、なんらかの感情があったのなら、その真偽を確かめることははっきり言って無意味です。ただ、怖い、不思議だと思った人が確かにいるということが重要なのです。
ということで、私が怪談実話を書けないのは、単に話を聞ける人がいないのと、取材に出るだけの度胸がないからなのでした。
ただ、私自身の実体験で一つ話になるか? というものがあるので、これを仕上げてコンテストに参加するつもりです。
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