大人になって
西に流れる雲を目で追った
夕日の赤が目に染みて僕は僕の弱さを呪うんだ
「いい歳こいて」なんて言うけれど,きっと誰だって迷うんだ
迷子になって泣かないのは大人になった証拠だ
迷子になるのは人間になった証拠だ
涙を飲んだ数の分だけ誰かは誰かに優しくなれるって
僕は子どもみたいに信じてるんだ
終わりかけの夏に手を伸ばした
秋の風に身震いして僕は僕の孤独を呪うんだ
「いい大人が」なんて言うけれど,きっと誰だって寂しいんだ
寂しさに耐えようとするのは大人になった証拠だ
寂しさを知っているのは人間として生きた証拠だ
伸ばした手のその先を信じられるようになりたくて
僕は子どもじみた心を震わせるんだ
誰だって,孤独に震えて,涙を堪えてるのかもしれない
僕だってそうさ だから僕は僕以外の誰かに巡り合いたくて
今日もあの夕日に目いっぱい手を伸ばすんだ
迷子になって泣かなくなっても
寂しい夜に眠れるようになっても
心の中では子どもみたいに喚いてるって
僕はきっと誰かに気づいてほしいんだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます