第8話 人の境目

人が全てつながった日

人はすべからく同じサイズ

同じ能力

同じひな形


理想だ


何人もいる必要がない?

いやいやアリのようにたくさんの同じ目的のものがいて

 成り立ってる


状況によって人工的に生成される”地政学的環境ホルモン”

 によってその場所に対して適正なな変化ができる

それでも中身は同じ、トラックのコーチワークみたいなもの

外装などを変え用途に分けるだけ


以心伝心もない

言葉もない

ただ通信用ホルモンだけで仕事を完遂する


仕事のそのあとは人間性に戻って趣味に生きられる


仕事や経験によって得られたホルモンを、脳の中の新しい分泌機関で

 再生してその心地で創作活動もできる

子供のように純真でゲームも楽しめる

なんてすばらしい世界だ


いちいち違いなんて気にする必要がない


・・・・


違いのない人々は我先にと特許や権利を申請しまくっている

違いがないという恐ろしさに気づいた

同じ発想

同じストーリー

同じ主張

同じ行動


あれ?人間性モードの時って個人性が出るはずなのに・・・

だって経験というパターンだけは何十億もあるんだよ?

それによって人の行動が左右されるはずなのに


まあ仕方ない

違いがある≒人に後れを取るってことなんだもんな


違いがないって、違いがあることと大して違わないんだ

能力が劣ってても金は欲しい、人から称賛されたいもんな

その能力差というタガが外れただけいいとしよう


さ、今日も帰って1ミリでも人と違うことを探すトレジャーハントだ

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