第4話 コールドスリープ

眠る・・・・


地球の資源が乏しくなり、世界の国がコールドスリープすることになった

ただ数か国だけ起きて保守をすることになる


仲の良い国同士にするか

仲たがいしてるから互いに監視し合ってズルをしないのか

そういう会議があった


そこで出た答えが

3か国で10年という期間を設けて保守をするということ

2か国は仲のいい国でメインの作業

残りの1各国は監視役の国で、星全体のコールドスリープを解除できる

 権限だけ持っている

という形


日本はタイと組むことになった

親日国だし、何よりまじめだからと日本は歓迎した

他にも候補があったが、他の国の組との兼ね合いでそうなった

もう監視国は何とアメリカだった


他国からは日本とつながってるんじゃないかと疑われた

しかし常任理事国は必ず1か国のみ監視側のみに入らないといけない、

 というルールによって決まったのでみんなしぶしぶ納得した


ロシアも中国も前回、前々回と監視側で役目を終えていた

それに監視役はメイン作業側によってコンタクトできないようなバリアに入っている

それを外せば重いペナルティーが科される


その日、世界の眠りの交換が行われた

最初は機械の保守と交換だ


しかし日本はバリアを早速外そうとした

アメリカとコンタクトを取る密約のために


当然タイ側はそれを止めた

しかし、今までに他国もそうしてきた痕跡があまりにもあり過ぎた

だからこっちもやるべきだと言った

コールドスリープが行われるたびに紛争していた国のパワーバランスが

 あまりにも変わるから


しかしタイは譲らなかった

何て頑固なんだ、もっと柔軟になればいいのに


日本は、タイに中国の息がかかってるんじゃないかと疑い始めた

いや、そう思わないとやってられなかったといってもいい

やがてコールドスリープの改編の時期が迫ってくる


このまま世界は向こうの思惑通りのパワーバランスでいいのか

起きたときアメリカとの密約が果たされなかったことで

 日本に不利な状況が作られるのではないか


そんな思惑が出始めたころ

アメリカがコールドスリープの緊急解除をした


世界は起き始めた

日本は失敗したと悟った


しかしアメリカには誰一人いなかった

いや、ロシアも中国も、大量にいる少数民族を除いていなかった

コールドスリープのまま大量に宇宙に送るのは楽だ

恐らく”合格”した人はもうこの状況に見合った逃避路を

 監視国時代に確保していたんだろう

ヨーロッパの各国でもセレブや重鎮はアメリカ出張・観光していたらしく

 ごっそりいなくなっていた


彼らは監視のフェイズの時に脱出する計画を立て、協力していたのだった

しかもコールドスリープの期間が不正に操作されていた痕跡もあった

10年のはずが100年以上寝ていた可能性も見つかった


残りの人間は、おそらく宇宙に関しては素人ばかりだった

この星に住み続けるしかない

人々は協力し合って一応は生きながらえることにした


しかしもうそういうレベルではなかった

ある人々は彼らの後を追うべく、彼らのその計画の痕跡を探している

しかし、知ったところで・・・


でも努力だけはするしかない

その日が来るまで

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