あの頃 前編

さて、塾に着いた。今日は体験授業にきた。教室を聞いてそこで先生を待っていた。私の他に男の子がいる。親は個別指導を選んだから2対1の授業だ。

「こんにちは。君が体験の子?」

入ってきた先生の印象は若い…だった。中学校の時の先生はみんなおじさんだったから。きっとこの人、大学生なんだろうなぁと思った。

「こんにちは、そうです。」

すると先生は男の子の方を向いて

「小テストやって勝手に丸つけしといて。多分これから毎週こんな感じだから!」

えっ…。体験なんだけど私。まだ入塾決めてないけどな。ま、いっか。

そして男の子が小テストをしている間に授業が始まった。





終わった。自分の自信が全部失われた…。正直英語自信あったんだけどな。そっかぁ。それは中学校までの話かぁ。…。…………。なんでこんなことなってるかというとね、確かに私が馬鹿だったと自覚したというのもあるけどそれ以上に隣の男の子が賢かったの!でもその子中学生…。

私がやってる内容と男の子のやってる内容みてびっくりしたよ。先生も私にはよく考えてとかいうけど、男の子にはもっと難しい問題を時間制限つけて、解かせているの。

終わってから聞いたけど、男の子京大目指してるんだって…。

なんだか私は深く深く落ち込んだ。

私は、まだ志望校すら決まっていないし、きっと今のままではそんなに上の方にはいけないし。


うん。でもしょうがない。今まで本気じゃなかったのがダメだったんだ。今まだ高1だし、まだ挽回できる。頑張るしかないな。

…あの塾で?んー、隣の男の子はプレッシャーだけど、刺激にもなるし、先生もそこそこわかりやすかったし…。

…入塾しよう!


そうして私は今の塾に入った。

えっもう少し考えなかったのって?

だって…。今から考えるとそこには、私が惹かれる理由があったから…

入らなかったらこんな思いしなかったのかな?

でも、後悔はしてないからね。

ただ…ね。

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