第2話義烏の木陰にて

2010820


6時起床。1時間唱題。洗濯物も乾いた。さあ長沙へ行くぞと張り切って

賓王バスターミナルへ行くと、夕方5時半発が1本だけ。


どうもナイトバスみたいだ。220元もとられた。これじゃ

上海⇒義烏⇒長沙  300元+泊まり100元=400元


これで長沙から飛行機1000元だったら、上海⇒昆明 1500元

のほうがまだましか?雲南は遠い!


さあどうするか。ひとまず公園の木陰でゆっくりと考える。

とにかく今日鎖を最小限28袋3360本(1000元)を買って

担いで雲南へ行く。


帰りは27日、昆明⇒上海は飛行機にのることに決めた。


暑い中を国際商貿城まで歩いていく。

いつものブースには幸いご主人と奥さんがいた。


すぐに整えてもらって担ぐ。中国のことだ次回も

このままだとは限らない。まずは買い付け確認だ。


食事とトイレを済ませてさあ長沙へ行くぞ。

トイレは紙がなくて水も流れない。


2階のレストランで食券を買う。5元を2枚。

ひとまず5元で水餃子を食べる。おなか一杯になった。


ちょっと休憩とフロアのいすに座ると、すぐに靴磨きが

やってくる。しつこく追い回される。

サンダルで来ればよかった。この靴磨いてどうするんだ。


しばらく休憩して再びレストランに行ったらなんともうすごい人。

ごった返して食べられそうもない。次回早い時間にまた来よう。


帰りは飛行機となると1000元くらい足りなくなりそう。

中国銀行で両替することにした。中はたぶん涼しいだろうから。



そう思って中にはいると私設の両替屋が

平然と中まで入ってきてこっちで両替しろという。


ここは銀行なのに取締りはないらしい。

『偽札没収』と大きく書いてある。

偽札が多いのだ。


外はたぶん40℃以上ありそう。

番号札をもらってゆっくりと涼もうと思っていたのに

すぐに案内係の人が来てパスポートをコピーして窓口へ。


あっという間に両替は終わった。

あと3時間もある。仕方がない、賓王バスターミナルへ。


上海の地下鉄でも荷物確認が厳しかった。

ここでもそうだ。X線と飲み物は必ず飲ませる。


暑い待合室で日記を書き続ける。

思ったより雲南へ陸路は大変そうだ。


初めての長距離夜行バス。うわさには聞いていたが・・・・。やっと

乗車時間が来た。5:30長沙⇔義烏5:30とバスの前面に大きく書いてある。

どうも毎晩双方から出ているようだ。見ると、なんと2段ベッド3列の寝台バス。


床には靴を脱いで上がる。通路にも人が寝るのだ。何かあったらどうやって逃げる

のか不安になる。男も女も一緒になって雑魚寝。上から丸見えだ。


こちらの足元に向こうの頭が来るという感じ。暗闇をナイトバスは走り出した。

満月がちょっと欠けたくらいの名月がずっとついてくる。


父母兄姉が見守ってくれているようだ。不思議と死んだ人の顔が浮かんだ。

『夜行バス 父母見守り 一人征く 長沙の山並み 月の影の冴やけさ』


真夜中の休憩トイレは、お見合い連れウンコトイレだった。

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